良く間違えるポイント!!相続『税』対策より相続対策が重要

こんにちは。横浜・泉区の相続専門司法書士の甲斐です。今回の記事は、取り敢えず相続税対策をお考えの方向けの記事です。

(なおご紹介する事例は、良くあるご相談を参考にした創作です。)

 

1.相続税対策より、相続対策が重要な理由

相続のご相談を承っていますと、「相続対策」について知りたい、とおっしゃられる方が結構いらっしゃいます。

抱えているお悩み等を詳しくお伺いすると、「相続税」が一体いくらかかるのか漠然と不安なので、今から相続対策をやっておいた方が良いか?という、相続「税」対策がほとんどです。

ここで相続税の現実について触れたいと思います。確かに、相続税の基礎控除が下がり、マスコミ等がいたずらに「相続税が増額される」と不安をあおっている場合がありますので、心配するお気持ちも分からないではありません。

しかし、普通の一般家庭であれば、ほとんどの場合、相続税対策は必要ありません。

例えば、平成27年の相続税の申告件数は約10万件(国税庁HPより)です。

これに対して平成27年の死亡者数は約130万人(厚生労働省資料より)ですので、亡くなった方に対する相続税の課税割合は約8%です。

平成27年に相続税法が改正され、相続税の基礎控除が引き下げられたのですが、それでも8%前後です。

仮に相続税の納付義務が発生した場合でも、一般家庭であれば相続税として何千万円も持っていかれません。

具体的な数字で見て行きましょう。被相続人の財産が6,000万円、相続人が子ども2人と仮定した場合、相続人一人当たりの相続税は約90万円です。

相続税の具体的な計算方法はこちらをご確認下さい)。

相続財産6,000万円と言えば、一般家庭の財産より少し多い程度だと思います。

その相続税が90万円です。これぐらいであれば、相続財産から支払う事が可能ですし、最悪な場合でも相続人自身の貯金から支払う事が可能なのではないでしょうか?

(なお、上記の相続関係で、相続財産が1億円でもその相続税は約385万円です。)

一般家庭では相続税は問題になる事はあまりありません。むしろ問題になるのは遺産分割の時です。

遺産が不動産のように分割しにくいものしか無かったり、相続人間の長年の感情のすれ違い等から、相続が『争続』となり、解決策が見いだされないまま紛争が長期化する事が良くあります。

つまり、相続税対策より、遺産分割を想定した、『相続対策』こそ重要と言えるのです。

 

2.相続対策が必要な具体的事例

① 新婚ホヤホヤ、子どもがいない状態でマイホームを購入した場合

若い人は相続対策なんてまだ早い、と思われるかもしれませんが、若くてもその財産構成に大きな変化が生じた時は、相続対策を検討すべきタイミングです。

子どもがまだいない、新婚ホヤホヤの方がマンションを購入した後、夫が不慮の事故で亡くなった場合、夫の相続人は妻と夫の両親です。

妻と夫の両親の仲が良好であれば問題ないと思うのですが、まだ新婚の場合、妻と夫の両親の親交もあまり深いものとは言えない事があると思います。

その為、場合によっては夫名義のマンションの売却を夫の両親から迫られ、妻は住む家をなくしてしまう、そのような悲劇がないとは言えません。

ご自分の財産の構成に大きな変化があった時は、相続対策を考えるタイミングと言えます。

② 自宅を絶対に妻に残したい場合

「私が死んだ場合、自宅は妻のものになるのですよね?」この言葉もよく相続のご相談時に出てくる言葉です。

誤解されている方が以外にも多いのですが、相続が開始されても、被相続人の自宅は自動的に妻(配偶者)の物になるわけではありません。

遺言書を残すか、相続人間で遺産分割協議を行わない限り、当然に自宅は妻の物になるわけではありません。

その為、妻に自宅を絶対に残したい場合は、必ず相続対策を行いましょう。

③ 相続人の中に認知症の方がいる場合

遺産分割協議を行う場合、意思能力・判断能力が必要な為、相続人の中に認知症等の方がいる場合、後見申立てを行わない限り、遺産分割協議を行う事が出来ない場合があります。

相続人の中に認知症等の方がいらっしゃる事が事前に分かっている場合、きちんと相続対策を行いましょう。

④ 内縁関係の場合、養子縁組をしていない場合

これも誤解されている方が多いのですが、どんなに事実上の婚姻状態(内縁)が続いたとしても、婚姻届けを提出して法律上の夫婦にならないと、配偶者が亡くなった時にもう一方の配偶者は相続人になれません。

また、夫の再婚相手に先夫との子どもがいた場合、その夫と先夫の子どもには養子縁組を行わない限り、法律上の親子関係は発生しません。

内縁関係、養子縁組をしていない場合はきちんとケアを行うべきです。

⑤ 借金がある場合

ご家族の方に伝えづらいかも知れませんが、借金があればマイナスの財産として相続人に引き継がれる事になります。

その為、借金をどうするのか?債務整理するのか等をきちんと検討し、残されるご家族の方が心配しないように配慮する必要があると思います。

以上、代表的なものを挙げてみましたが、上記の①~⑤以外にも相続対策が必要になるケースがあります。

その方の置かれている状況を正確に分析し、相続対策を検討する必要があります。

 

3.まとめ

『相続税対策』と『相続対策』は違うものです。相続と言うものは、相続税が安くなれば良いと言うだけではありません。

実際には遺産分割が問題無くスムーズに行われ、残された家族の方が何もストレスを感じない生活を送ってもらう事が、本当の相続対策だと私は考えます。

当事務所では相続対策に関するご相談を積極的に承っております。相続対策についてご不安、お悩み等ございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

 

 

 

【このブログの著者】

甲斐 智也(かい ともや)
司法書士/上級心理カウンセラー

合格率2~3%台の司法書士試験を、4年間の独学を経て合格。

心理カウンセリングの技術を応用して、もめない相続の実現を目指す専門家。

不動産や銀行預金等の相続手続きの他、心理カウンセラーが行う心理療法であり心理学のひとつ、「交流分析」「認知療法」をベースにして、法律と感情面の双方から、相続人間のコミュニケーションが円滑になる為の多角的なサポートを行っている。

丁寧な言葉で厳しい発言をする(でも愛はある)。

元俳優。アクションが得意でTVドラマ出演やヒーローショーの経験もあり。

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