相続対策=相続税対策ではない。相続対策の重要なポイントとは?


こんにちは。横浜市のもめない相続専門家、司法書士/上級心理カウンセラーの甲斐です。

今回の記事は、相続対策についてご相談、ご依頼されたい方向けの記事です。

(なおご紹介する事例は、良くあるご相談を参考にした創作です。)

【事例】
私は今年で70歳になったので、今のうちに相続の事について真面目に考えようと思い、色々な書籍を購入して勉強しました。

ところが、相続に関する情報があまりにも多すぎて、結局何から行えば良いのかが分かりません。

「遺言が大事」「相続税対策が重要」「家族信託だ」・・・等、

結局は何が重要なのでしょうか?まずはポイントを絞って何から行えば良いのかを知りたいと思っています。

 

1.相続対策=相続税対策ではない

一般の方が良く誤解されている部分なのですが、まず、「相続対策=相続税対策」ではありません。

相続税対策は、相続対策の一つなのですが、相続に関連して発生する問題は、当然ながら税金だけではありません。

事実、税金以外の理由(遺産の分け方等)で争いが生じ、遺産分割調停や審判が申し立てられているのです。

では、相続対策の重要なポイント、相続対策で一番最初に何をすべきか?ですが、まずは遺産分割対策を行うべきです。

 

2.遺産分割対策

相続と言うのは被相続人の遺産を相続人が承継する手続きです。『誰』が『何』を『どのように』分けるのかを話し合う手続きです。

『分け方』を決めずにいきなり相続税対策を考えるのは本末転倒です。

まずは、分け方である遺産分割対策を考えて下さい。

遺産分割対策を考える上で、一番良い方法は、ご自身と、ご自身の推定相続人とで、誰が何を譲り受けたいのか?を腹を割って話し合う事です。

「今から自分が死んだ事について話し合うなんて・・・」と戸惑われるかもしれませんが、これは非常に重要な事です。

ご自身の生前にきちんと推定相続人と話し合う事ができれば、実際に相続が発生した場合に相続人間で紛争になる事を予防できますので、非常に効果的な方法だと思います。

 

3.相続税対策

推定相続人間で遺産をどのように分けるのかを話し合った後に、そこで初めて、実際に話し合った内容で各相続人が遺産を相続したとして、発生する相続税はどれくらいか?を、計算するのです。

何度も申し上げますが、分け方を決めるのが先で、税金対策は後です。

この順番を間違えますと、本当に本末転倒になります。

各相続人が支払う相続税の予想額が算出できたら、実際にその相続税を支払う事ができるのか?を考えます。

納税するのが難しいようであれば、生前贈与等で相続財産そのものを減らしたり、相続財産の評価を減額する方法が無いかを検討しても良いでしょう。

相続財産の評価を減額させる方法として良く使われているのが、アパート経営です。

主な相続財産が不動産で、相続税の支払い義務が発生すると、遺産に現金(預貯金)がほとんどない場合、最終的に相続人が自己の財産から相続税の納税を行う必要があります。

しかし、銀行等から借り入れをして、自己所有の更地にアパートを建てる事で、更地の相続税計算上の評価額を下げる事ができるので、結果として相続税が安くなる、と言う方法です。

しかし、この方法は様々なデメリットがありますのでご注意下さい。

詳しくはこちら
相続税対策の概要

相続税が安くなる各種控除制度

危険な相続税対策(不動産編)

 

4.納税対策

遺産の分け方、相続税のシュミレーションが完了したら、実際にその相続税を支払う事ができるのか?相続税を支払う資金が無ければどうするのか?と言った納税対策を考えます。

納税対策として良く行われる方法としまして、以下のものがあります。

・資産の売却
生前に資産を売却して、相続税の納税資金を準備する方法です。

・生命保険の活用
予想される相続税の額に見合う保険金額の生命保険に加入し、相続税の納税資金を準備する方法です。

・金融機関等からの借り入れ
これはあまりお勧めできませんが、金融機関から融資を受けて相続税の納税資金を準備する方法です。

 

5.まとめ -相続対策はトータル的に考える-

以上、相続対策における重要な視点を簡単にまとめてみました。

大切なのは、何度も申し上げますが「節税になるから」と言う理由のみで相続税対策のみを先行させないと言う事です

相続税対策で遺産の評価額を下げる事に成功させたとしても、その遺産を相続人が誰も欲しがらなければ、その相続税対策は全く意味はありません。相続対策は、トータル的に考える事が必要です。

当事務所では、何から行えば良いか分からない生前の相続対策について、ご相談者様のご事情をきちんとヒアリングした上で、最適な方法をご提案させて頂きます。

紛争や相続税に関連する事も、信頼がおける弁護士、税理士と連携してサポートさせて頂きます。

相続対策についてお悩み、ご不安な場合は、当事務所へお気軽にご相談下さい。

何回書籍を読んでも腑に落ちなかった事が、スッキリすると思います。

 

 

【このブログの著者】

甲斐 智也(かい ともや)
司法書士/上級心理カウンセラー

合格率2~3%台の司法書士試験を、4年間の独学を経て合格。

心理カウンセリングの技術を応用して、もめない相続の実現を目指す専門家。

不動産や銀行預金等の相続手続きの他、心理カウンセラーが行う心理療法であり心理学のひとつ、「交流分析」をベースにして、法律と感情面の双方から、相続人間のコミュニケーションが円滑になる為の多角的なサポートを行っている。

元俳優。アクションが得意でTVドラマ出演やヒーローショーの経験もあり。

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