相続トラブルを防ぐため、公正証書遺言の作成をしたい場合


こんにちは。横浜のもめない相続の専門家、司法書士/上級心理カウンセラーの甲斐です。

今回の記事は、公正証書遺言の作成についてご相談されたい方向けの記事です。

(なおご紹介する事例は、良くあるご相談を参考にした創作です。)

【事例】
Q.私は今年で65歳になります。

そろそろ相続の事を真剣に考えようと思い、取りあえず公正証書で遺言を作ろうと近くの公証役場にどのような遺言を作れば良いか相談に行きました。

ところが、公証人から「具体的な遺言の内容を考えてから来て下さい」と言われてしまいました。

私は一から遺言についてのアドバイスを受けて、最終的に公正証書遺言を作りたいと思っているのですが、どの専門家にご相談すれば良いのでしょうか?

A.どのような内容の遺言を作成すれば良いか分からない場合、法律家へのご相談をお勧めします。

当然、司法書士でも大丈夫です!

 

1.公正証書遺言とは?

公正証書遺言とは、公証人が作成する遺言です。

公証人が当事者の依頼を受け、遺言の趣旨を当事者から確認し、遺言を作成する事が自筆証書遺言とは大きく異なる部分です。

その他、自筆証書遺言には無い、下記のメリットが公正証書遺言にはあります。

① 形式面で無効になる事はほぼ無い。

公証人は法律の専門家であり、形式面で遺言が有効に成立する為の条件を十分に熟知しています。

その為、形式面での不備によって公正証書遺言が無効になる事はほぼあり得ないと言っても良いでしょう。

② 実質面でも無効になる事は少ない。

「遺言者は当時、認知症であり意思能力が欠けていたので遺言は無効である」と実質面で遺言の無効が争われる事があります。

この場合でも公証人が遺言者本人にしっかりと意思確認を行い、証人2人以上の立会いがあり、さらに場合によっては遺言の作成に先立ち、医師の診断書を取得する事もあります。

公正証書遺言は本人の意思能力をしっかりと確認して作成されますので、後から実質面の無効を争う事が非常に難しくなっています。

 

2.公正証書遺言の作成の手順

① ヒアリング及び原案作成

遺言について、既に具体的な内容を決められていれば良いのですが、そうではない場合、司法書士がどのような内容の遺言を作成したいのかのヒアリングを行い、遺言の原案を作成します。

② 公証人との打合せ

遺言の原案に問題がなければ、司法書士がご本人様の最寄りの公証役場の公証人と打合せ(原案の最終チェック)を行い、作成当日の日程を決定します。

③ 証人2人以上の立会いの下、公証役場で公正証書遺言を作成

公正証書遺言の作成当日、ご本人様と2人以上の証人が公証役場に赴きます。

まずは公証人が本人と証人の前で遺言の内容を読み上げ、特に問題がなければ、本人と証人がそれぞれ署名・押印します。

最後に公証人が署名・押印する事で公正証書遺言が完成します。

なお、病気等で公証役場に行けない場合は、公証人が自宅や病院、介護施設等に出張して作成する事も可能です(ただし、出張費用がかかります)。

 

3.公正証書遺言作成に必要なもの

公証役場によって多少違うかも知れませんが、基本的には下記に挙げるものが必要とされています。

⑴ 実印
⑵ 遺言者の印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
⑶ 戸籍謄本(遺言者本人と相続人の関係を示すもの) 
  相続人ではない第三者が受贈者の場合は、その者の戸籍謄本・住民票
⑷ 不動産登記事項証明書、固定資産税評価証明書
⑸ 預貯金・有価証券に関する資料(通帳等)
⑹ その他、相続財産を特定できる資料
⑺ 遺言の原案
⑻ 証人2人の氏名、住所、生年月日、職業を記載したメモと住民票又は身分証明書
⑼ 遺言執行者の氏名、住所、生年月日、職業を記載したメモと住民票又は身分証明書
(遺言執行者を定めた場合)
⑽ その他、公証人から要請された資料

 

4.まとめ -公正証書遺言のご相談は司法書士へ-

公正証書遺言を作成されたい場合、真っ先に公証役場にご相談される方がいらっしゃいますが、公証役場はある程度、遺言の内容が具体的になっていないと、相談を行う事は中々難しいと思います。

公正証書遺言の作成を司法書士にご相談いただいた場合は、ご本人様の意向を十分に反映させた遺言案を作成します。

(その遺言案のメリット・デメリットもきちんとご説明させていただきます。)

さらに公証人との事前の打合せも司法書士が行いますので、皆様は特に難しい事を行う必要はなく、皆様の意向がきちんと反映された遺言を作成する事が出来ます。

公正証書遺言の作成をお考えの場合は、お気軽に当事務所にご相談下さい。

 

 

 

【このブログの著者】

甲斐 智也(かい ともや)
司法書士/上級心理カウンセラー

合格率2~3%台の司法書士試験を、4年間の独学を経て合格。

心理カウンセリングの技術を応用して、もめない相続の実現を目指す専門家。

不動産や銀行預金等の相続手続きの他、心理カウンセラーが行う心理療法であり心理学のひとつ、「交流分析」「認知療法」をベースにして、法律と感情面の双方から、相続人間のコミュニケーションが円滑になる為の多角的なサポートを行っている。

丁寧な言葉で厳しい発言をする(でも愛はある)。

元俳優。アクションが得意でTVドラマ出演やヒーローショーの経験もあり。

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