相続で揉める家族の特徴。当てはまったら相続対策が必要です


こんにちは。横浜のもめない相続の専門家、司法書士/上級心理カウンセラーの甲斐です。

 「こんな事になるとは思わなかったんです。」

当事務所に相続の事でご相談される方が、良く口にする言葉です。

依頼者にとっては、まさかウチの家庭が相続トラブルになるなんて、と言う感覚なのでしょう。

しかし、相談者の方は分からなかったと思うのですが、お話をお伺いしていると「それでは相続の問題に発展して当たり前だよな・・・」と感じる事が多々あります。

相続の問題やトラブルに発展するご家庭には特徴があります。

つまり、その特徴を把握し、しっかりと相続対策を行う事で、後々相続で揉める事を防ぐ事が可能となります。

今回は、相続で揉める家族の特徴と、その対策についてお話したいと思います。 

 

1.相続で必ずもめる家族の10の特徴

① ご自分の相続の事を考えていない

これは被相続人となる方、つまり財産を残す側の方の問題ですね。
 
『死ぬときに後悔すること25』(大津秀一(緩和医療医=終末期医療の実践医)著)と言う本があります。

本書は、終末期医療の専門家である著者が、1000人を越す患者たちの吐露した「やり残したこと」を25に集約して紹介しているのですが、その中に「遺産をどうするかを決めなかったこと」と言う項目があります。

今まで散々相続の事を考える時間があったにも関わらず、様々な言い訳をして結局何ら相続対策を行っておらず、死の間際になってようやく後悔する、と言った趣旨の内容です。

死の間際になって相続の事を考えるのでは遅すぎます。必ず後悔する事になりますので、今すぐに行動するようにしましょう。

② 兄弟姉妹、親族間が疎遠になっている

現代社会では両親や兄弟姉妹が別々の場所で暮らしている事が珍しくないと思います。

お互いすぐに会いに行ける所に住んでいれば頻繁にコミュニケーションをとる事が出来ますので問題は少ないでしょう。
 
しかし、お互いが遠い所に住んでいれば中々会って話す機会も少なくなり、それが長く続くとお互いが何を考えているか分からない状態になります。

良く「弟の〇〇は子供の頃はあんな性格ではなかったのに・・・」と言うお話をお伺いする事がありますが、人は時間の経過で物事に対する考え方や価値観が変化する事もあります。

その為、兄弟間が疎遠になっていて、いざ親の相続がはじまった場合に、相続人同士で考え方の違いから、思わぬトラブルに発展する事もあるのです。

③ 兄弟姉妹、親族間の仲が悪い

上記の②と良く似ているケースなのですが、元々兄弟間の仲が悪い為、相続で揉めると言うパターンが良くあります。

法律上の主張で揉めるのであればまだ良い方なのですが、感情的な対立が激化して、結局何の事で争っているのか良く分からない状態になり、時間とお金だけを浪費して、相続について全員が納得がいく結論にならなかったと言う事が良くあります。

④ 兄弟姉妹のうち、一人だけが親の介護をして面倒をみていた場合

親の介護の必要が生じたけれど、兄弟の内の一人だけが親の介護を行ったケースも良く相続で揉めるケースです。

親の介護等を行った場合、法律上「寄与分」と言う、介護を行った相続人の相続分が増加する制度が一応あるのですが、家庭裁判所でも、この寄与分が認められる事は非常に稀な事です。

「そもそも、親の介護を行うのは子供として当然である」と言う考え方から、寄与分が認められにくい傾向にあるのです。
 
その為、自分の時間と精神を削って親の介護の負担をした相続人と、親の介護を一切行わなかった相続人との間でトラブルになる事が良くあります。

⑤ ウチは財産なんてないから、相続で揉めるなんてあり得ないと思っている

「相続争いは財産が多い家庭で起こるもの。ウチは財産なんて無いから争いなんてあり得ない」

相続争いをテーマにしたTVドラマ等は、お金持ちの家の相続争いを描いたものが良くありますので、「相続争い=お金持ちの事」と言うイメージを持ちがちですが、現実は全く違います

裁判所が発表している資料(司法統計)によりますと、家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割調停や審判で年間1万件以上の申立てがあり、さらにその約75%は、遺産総額が5,000万円以下です。

さらに、1,000万円以下の遺産額でも約30%の割合となっています。

つまり、「ウチには財産なんてないから」と言っている普通のご家庭でも、十分に相続で揉める可能性がありますので、「財産が少ない=揉めない」と言った間違ったイメージを早く改める必要があります。

⑥ 再婚して、かつ前妻との間に子供がいる場合

これは相続トラブルに発展する可能性がかなり高くなるケースです。

通常、前妻との子供と現在の配偶者との子供との間に交流がある事は稀だと思います。

ですが、二人の子供はあなたの子供ですので、もしあなたが亡くなった場合、当然相続人になります。

お互いに会った事がない者同士の遺産分割協議はスムーズに行われる事が難しく、また前妻との子供があなたの事を何らかの理由によって恨んでいる場合等は、確実に揉める相続となるでしょう。

⑦ 遺産の大半が不動産の場合

不動産は分けづらく、また場合によってはお金に換えにくい財産ですので、相続人間の話し合いがまとまらない事が良くあります。

その為、「取り敢えず共有で相続する」ケースもあるのですが、共有状態の不動産は売却等を行う場合、共有者全員の同意が必要な為、さらなるトラブルに発展する可能性があります。

⑧ 推定相続人が自分の兄弟姉妹の場合

配偶者も子供もおらず、両親も既に他界している場合、あなたの相続人は兄弟姉妹となりますが、上記②や③でご紹介したとおり、兄弟姉妹間が疎遠であったり、仲が悪いと相続で揉める事があるでしょう。

さらに、兄弟姉妹で既に亡くなっている方がいる場合、その子供(甥や姪)が相続人となりますが、甥姪との交流が無い場合、甥姪自身が相続の事について当事者意識が薄い為、相続手続きについてあまり協力してくれないと言う事もあります。

⑨ 推定相続人に認知症者や行方不明者がいる場合

推定相続人とは、もしご自身が亡くなった場合に相続人となる人の事ですが、推定相続人の中に認知症の人や行方不明者がいる場合、そのままでは遺産分割協議を行う事が出来ません。

その為、成年後見制度や不在者財産管理人制度等を利用する必要があります。

これらの制度を利用する場合、非常に時間がかかる事もあり、その間相続財産の処分等を行う事が出来ず、相続人にとっては非常に困る事態になる事もあります。

⑩ 相続で揉めたら弁護士に依頼すれば良いと思っている

相続で揉めた場合は弁護士に依頼すれば、法律に則った解決をしてくれます。

だから、弁護士に任せておけば自分は何もしなくても良いし、楽チンだ、と言う考え方があります。
 
しかしそれは裏を返せば本来自分達で解決すべき問題を、他人に丸投げしてしまう他力本願的な考え方ですので、時と場合によっては遺産の分け方と言う問題は解決したけれど、相続人間の仲はもっと悪くなると言う事もあります。

相続の問題は法理上の問題でもありますが、大部分は相続人間の心、感情的な問題で占めています。

心の問題、感情の問題を解決する為には、法律家に頼らず、相続人間できちんと本音で話し合い、聴き合う必要があります。

 

.揉めない相続の為に今行うべき事

① 家族で相続の事について本音で話し合う

相続の事を話し合うと言う事は、その人の「死」の事について話し合う事です。

人は誰しも死の事は考えたくはない生き物ですが、死は誰にでも必ず訪れるものです。

だからこそ、相続について後々揉めない為にも、家族間で本音で話し合い、聴き合う必要があります。

何度もお話していますが、相続は法律の問題だけではありません。相続人間の心、感情の問題でもあります。

相続人間の心、感情の問題を解決するのは法律家ではありません。

あくまで相続人の皆様です。相続人お一人お一人が、心の問題、感情の問題について解決する意思を持つ必要があります。

② 遺言を作成する

被相続人となる人、つまり財産を残す側の立場としてやっておきたい事は遺言を作成する事です。

オーソドックスな相続対策ですが、非常に有効な相続対策の一つです。

ただし、遺産の分け方によっては、相続人間に不平不満が生じる事があり、本来相続対策の為の遺言が、争いの種になる可能性もあります。

その為、「なぜそのような分け方をしたのか」と言った理由や家族への想いもきちんと残すようにしましょう。

③ 家族信託(民事信託)を利用する

家族信託は財産承継の手法の新しい制度です。遺言では実現出来ない財産の承継方法が可能となる為、最近注目をされています。

家族信託の基本的な事は下記をご参照下さい。
【家族信託のスキーム、流れから注意点まで分かりやすく解説します】

家族信託の事例集です。
【家族信託、民事信託の活用事例】

 

3.まとめ -納得いかない相続としない為に-

以上、相続で揉める家族の特徴を挙げてみましたが、これ以外にもまだまだ揉める可能性がある家庭は沢山あります。

また、人は何らかの問題が発生してはじめて行動する事が多い生き物ですが、何らかの問題が発生してしまえば、取る事が出来る手段はどんどん限られてきます。

当事務所に相続のご相談にいらっしゃる方のお話をお伺いしていると、「どうしてもっと早い段階で相談されなかったのか・・・」と思う事が多々あります。

取る事が出来る手段の選択肢が多い今のうちに行動をし、しっかりと相続対策をしていきましょう。

 

 

 

【このブログの著者】

甲斐 智也(かい ともや)
司法書士/上級心理カウンセラー

合格率2~3%台の司法書士試験を、4年間の独学を経て合格。

不動産や銀行預金等の相続手続きの他、法律手続・老後の資金・家族の感情面等、様々な視点から考え、遺言・任意後見・家族信託等の方法を駆使し、もめない相続対策・認知症対策を実現させる専門家。

元俳優。アクションが得意でTVドラマ出演やヒーローショーの経験もあり。

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