相続人の範囲に関するQ&A

相続・家族信託の専門家

こんにちは。

今回の記事は、相続人の範囲について、よくあるご質問をQ&A形式でまとめてみました。

なおご紹介する事例は、良くあるご相談を参考にした創作です。)

1.両親と戸籍が違うケース

Q:私の両親は、私が中学生の時に離婚しました。

私と兄は母親に引きとられましたが、父親の戸籍に入ったままです。

母は母の実家の戸籍に戻り、現在旧姓になっています。

兄は昨年結婚し、新しい戸籍を作ったのですが、私は未婚で、まだ父の戸籍の中にいます。

この状態で、もし母が亡くなった場合、母と戸籍が違う私と兄は相続人になるのでしょうか?

また、もし父親が亡くなった時に借金があった場合、債権者は父親の戸籍を辿って私と兄に請求してくるのでしょうか?結婚して別の戸籍を作っていれば、請求してこないのでしょうか?

A:戸籍が両親と違っていても子どもであれば相続人になりますので、ご相談様とお兄様は、お母様の相続人となります。

相続人である事と戸籍が一緒か違うかは関係がありません。

もしお父様に借金があって亡くなられた場合、債権者はお父様の戸籍を調べて相続人を確認します。

別の戸籍であっても追跡できますので、ご相談者様とお兄様は相続人として請求される可能性はあります。

なお、借金の額が大きく、支払が不可能である場合は、相続放棄等の手続きを行う事で、その支払いを免れる事ができます。

2.相続人が行方不明のケース

Q:父親が他界したため、相続手続きが必要になったのですが、相続人のことで教えて下さい。

父親の相続人は、母親と、私を含む4人の兄弟姉妹です。

この兄弟のうち一人が、30年以上も前に家を出て行ったきり、音信不通で居場所が分かりません。

その為、遺産分割協議が出来ずに困っています。

この場合、行方不明の相続人を除いて遺産分割協議を行う事は法的に可能なのでしょうか?

このようなケースの対応方法を教えて頂きたいと思います。

A:行方不明であっても、その者を除いた遺産分割協議は無効です。

相続人の中に行方不明者がいる場合、不在者財産管理人制度を利用する事で、遺産分割協議を行う事ができます。

3.再婚相手に子どもがいるケース

Q:65歳の姉Aが再婚しました(なお、姉には子どもはいません)。

姉の再婚相手Bさんは57歳で娘のCさんが一人います。

Cさんは既に結婚されており、Dと言うお子さんが一人います。姉の兄弟姉妹は妹である私のみです。

このような状況なのですが、姉が亡くなった場合、相続人は誰になりどのような割合で相続されるのでしょうか?(私達の両親は既に他界しています)

また、現在姉が所有している土地は先祖代々受け継がれたものですので、姉の実子がいないと相手の家のものになってしまうのではと不安を感じています。

A:お姉さんのAさんとCさんが養子縁組を行っている場合、Aさんの相続人は配偶者のBさんとCさんです。

AさんとCさんが養子縁組していなければ、Aさんの相続人はBさんとご相談者様です。

再婚相手に子どもがいたとしても、相続人としての子どもとなるわけではなく、あくまで養子縁組を行う必要があります。

また、現在Aさんが所有している土地ですが、今後の承継をどのように行っていくのかをAさんとお話する事である程度解決できる可能性がありますので、まずはお話をする事をお勧めします。

4.婚姻関係終了届を提出した場合

Q:数ヶ月前に夫が亡くなりました。相続人は私と夫のご両親で、遺産分割も既に済ませました。

その後、私は実家の両親の戸籍に戻り、婚姻年数も少なかった為、姻族関係終了届も提出しました。

元々住んでいたマンションを夫から相続したのですが、このマンションを売却をしようとした所、夫のご両親からこのマンションを返してほしいと言われました。

良く話しを聞いてみると、このマンションは夫が購入したのですが、実際にお金を出したのは夫の父親だったそうです。

私が姻族関係終了届を提出した為、もう親族関係は無いのだから返してほしいと言われました。

この場合、親族関係が無いのだから、マンションは夫の父親に返さなければいけないのでしょうか?

A:『婚姻関係終了届』とは、配偶者が亡くなった後に、配偶者側の血族との親族関係を終了させる為に市区町村に提出する書類です。

婚姻関係終了届を提出しても夫の相続人である事には変わりはありませんので、遺産の返却を行う必要はありません。

もし、ご主人のご両親がマンションの取得を望まれるのであれば、ご両親に対して売却する等を検討しても良いと思います。

5.まとめ

相続人の範囲は民法で明確に決められているのですが、それでも「このケースはどうなるのか?」と混乱する事もあると思います。

相続人を確定させる事は相続手続きの第一歩であり、これを間違えると、それ以降の手続きが全て無駄になってしまいます。

相続人の範囲について疑義が生じた場合は、お気軽に当事務所にご相談下さい。

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