相続人の中に行方不明者がいる場合の相続手続き

こんにちは。横浜のもめない相続の専門家、司法書士/上級心理カウンセラーの甲斐です。

本日は、相続人の中に長年連絡がとれない人がいる場合の相続手続きのお話しです。

長年連絡が取れなくとも、相続人である事には変わりありませんので、行方不明者を除いて、その他の相続人だけで遺産分割協議を行うことはできません。

では、相続人の中に行方不明者がいる場合、一体どうすればよろしいのでしょうか?

 

1.住所等の連絡先を調べる

両親等の戸籍から本人の戸籍を追っていけば、本人の最新の戸籍を取得する事ができます。

その本籍地で『戸籍の附票』と言う書類を取得する事ができます。

これは住民票上の住所を変更した際に、その履歴が分かる書類です。

つまり、この戸籍の附票さえ手に入れる事ができれば、最新の住民票上の住所が判明しますので、その後は実際に住所地を訪ねたり、郵便物を送る事で連絡が取れる場合があります。

しかし、行方不明者が住民票の住所を変更していなかった場合は、当然連絡を取る事ができませんので、別の方法を選択する必要があります。

 

2.居場所が分からない場合

この場合は家庭裁判所に対して『不在者財産管理人選任の申立て』を行います。

不在者財産管理人は、従来の住所又は居所を去り、容易に戻る見込みのない者(不在者)に財産管理人がいない場合に、申立てにより家庭裁判所から選任されます。

不在者財産管理人は、不在者の財産を管理、保存するほか、家庭裁判所の許可を得る事で、不在者に代わって遺産分割協議を行うことができます。

(申立て~遺産分割協議ができる様になるまで、約1~3か月かかります)

 

3.生死が不明の場合

居場所が分からない状態が7年以上続き、生きているのかも分からない。

家庭裁判所に『失踪宣告の申立て』を行う事で対処できます。

失踪宣告を受けた行方不明者は、法律上死亡したものとみなされますので、その他の相続人だけで遺産分割協議を行う事が可能です。

ただし、行方不明者に相続人がいる場合は、その相続人も遺産分割協議に含める必要があります。

また、手続きが申立てから約1年程かかるのが特徴のため、実際には不在者財産管理人選任申立てが行われるケースが多くなっています。

この様に相続人の中に行方不明者がいる場合、複雑で様々な手続きを行う必要があります。

事前の対策として、遺言書等を作成し、遺産の帰属先を決めておけば遺産分割協議の必要がありませので、推定相続人の中に行方不明者がいる場合は、遺言書の作成をご検討された方が良いかも知れません。

 

 

【このブログの著者】

甲斐 智也(かい ともや)
司法書士/上級心理カウンセラー

合格率2~3%台の司法書士試験を、4年間の独学を経て合格。

心理カウンセリングの技術を応用して、もめない相続の実現を目指す専門家。

不動産や銀行預金等の相続手続きの他、心理カウンセラーが行う心理療法であり心理学のひとつ、「交流分析」をベースにして、法律と感情面の双方から、相続人間のコミュニケーションが円滑になる為の多角的なサポートを行っている。

元俳優。アクションが得意でTVドラマ出演やヒーローショーの経験もあり。

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