相続人の嫁が相続に口を出している場合

こんにちは。横浜・泉区の相続専門司法書士の甲斐です。今回の記事は、遺産分割協議についてご相談されたい方向けの記事です。(なおご紹介する事例は、良くあるご相談を参考にした創作です。)

【事例】
Q.数か月前に夫が亡くなり、そろそろ遺産について相続人である息子達と話をしようと思いました。遺産は自宅と少しの預金のみです。自宅は私が住んでいるので私が相続し、残りの預金を息子達で分ける、と言う話でまとまっていたのですが、息子(長男)の嫁が「それでは夫(長男)が法定相続分を下回っているので不公平だ!」と口を挟んできて、まとまる話もまとまりそうにありません。私達はどのようにすれば良いのでしょうか?

A.極力、相続人のみで話し合いを行う事をお勧めします。

 

1.相続人の配偶者は相続人か?

まず、基本的な話になるのですが、相続人の配偶者は相続人ではありません。「自分にとっては娘みたいなもの」と言っても法律上は相続人ではありませんのでご注意下さい。誰が相続人となるのか、詳しくは下記をご参照下さい。

相続における『相続人』とは?

 

2.相続人の配偶者は、なぜ口を出してくるのか?

相続人の配偶者は相続人ではありませんが、実際問題として、事例の様に遺産分割協議に口を出してきて、結局相続人間の話がまとまらない事が良くあります。なぜ、息子の嫁は相続に口を出してくるのか?理由は簡単です。息子側の家族との関係性が薄いからです。

相続人間であれば、長い間に積み上げられた親子の関係、兄弟の関係から、「自宅は母が相続すれば良いよね。俺たちは少しの預金でも構わない」と思うかも知れません。しかし、相続人の配偶者の場合、そのような関係性とは無関係ですから「きっちりと法定相続分を貰って何がいけないの?ウチだって家計はきびしいんだから!」と相続人ではないにも関わらず、遺産分割協議に口を出してくる場合があるのです。これは法律論ではなく、非常に複雑な感情の問題でもあるのです。

なお、相続人の配偶者以外にも、おせっかい焼きの親戚のおばちゃんや、『自称』法律に詳しい近所の人等が登場し、遺産分割協議の場を混乱させる事があります。

 

3.まとめ -遺産分割協議をまとめるためのポイント-

遺産分割協議は相続人間のみで行い、誰かに立ち会ってもらう必要がある場合は、全く利害関係が無い人にお願いする事が唯一のポイントです。その他、相続人の配偶者には「どうしてそのような遺産分割協議にしたのか?」を相続人間の関係性を中心として丁寧に説明し、納得してもらう事も必要かもしれません。相続人ではないから関係ない、と言ってしまえばそれまですが、きちんと説明する事で、ある程度の理解をしてもらえる可能性があるのも、また事実です。

当事務所では遺産分割協議のご相談も承っています。どのようにまとめれば良いか分からない等、遺産分割協議についてお悩みの方は、当事務所にお気軽にお問い合わせ下さい。

 

 

【このブログの著者】

甲斐 智也(かい ともや)
司法書士/上級心理カウンセラー

合格率2~3%台の司法書士試験を、4年間の独学を経て合格。

心理カウンセリングの技術を応用して、もめない相続の実現を目指す専門家。

不動産や銀行預金等の相続手続きの他、心理カウンセラーが行う心理療法であり心理学のひとつ、「交流分析」をベースにして、法律と感情面の双方から、相続人間のコミュニケーションが円滑になる為の多角的なサポートを行っている。

元俳優。アクションが得意でTVドラマ出演やヒーローショーの経験もあり。

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