ダメな弁護士・司法書士ほど使っているフレーズ「相続に強い」とは?

弁護士相続一般

こんにちは。司法書士の甲斐です。

今回は相続専門家のホームページについて、素朴な疑問をお話しいたいと思います。

昨今、少子高齢化が急速に進み、相続に関して様々な問題が発生するようになり、それに伴って司法書士や弁護士、税理士、行政書士と言った、いわゆる「士業」もホームページ等を利用し、一般の方に向けて相続分野の情報発信を行っております(当事務所も行っております)。

情報の中身で勝負する者、様々な分かりやすい謳い文句を使用する者等、やり方は様々ですが最近特に多いのが、あるキーワードを使ったセールストークです。

それは、「相続に強い○○司法書士(行政書士、弁護士等)事務所」と言うキャッチフレーズを使用した事務所さんです。

ここで、皆様ふと疑問に思いませんか?「相続に強い」って一体どう言う事だ?と。

この非常に耳障りが良い言葉だけど、その実態が良く分からない「相続に強い」という言葉の意味を、私なりに考えてみたいと思います。

1.豊富な知識、情報を持っている

「相続に強い」 = 相続について豊富な知識を持っている、と定義してみましょう。

確かに、豊富な知識を有していれば一般の方も安心すると思います。

しかし、専門家であれば豊富な知識を持っている事はある意味当然ですし、例え知らない事であっても、現在はインターネットや様々な書籍、文献等で相続に関連する知識は簡単に入手する事ができます。

その為、「知っている」だけでは、そもそも専門家と言えるのか?と言った疑問が出てくるため、「相続に強い」= 豊富な知識を持っている、と考えるのは個人的には難しい気がします。

2.必要な情報の調べ方を知っている

「相続に強い」 = 相続に関連する情報の調べ方を知っている、と定義するのはどうでしょうか?

相続に関連する知識、情報の調べ方を知っていれば、一般の方の問題点について、すばやく解決策を導き出す事ができますので、調べ方を知っているという事は、まさに相続に強い証拠かも知れません。

でも、実は「調べても良く分からない事」だって沢山存在します。

例えば、今現実に発生している問題について、全く同じ判例があれば良いのですが、個別的な事情はまさに人それぞれであり、知識や情報、判例がその方へ当てはまらない事だって沢山あります。

という事は、調べ方を知っていたとしても「相続に強い」とは言えないはずです。

3.答えが無い問題についての問題解決能力がある

自分が経験していない事、知らない事、分からない事・・・。実は、専門家であっても(私でも)このような事に頻繁に遭遇します。

上述したとおり、その方がおかれた状態と言うのは唯一無二のため、オーダーメイド的に仕事を行う能力が絶対に必要になります。

つまり「(相続ついて)答えが無い問題に対し、最適な解決方法を導き出す能力」 = 問題解決能力が備わっている事、これが「相続に強い専門家」と言えるのではないでしょうか?

正直、この能力は一朝一夕で身に付くものではありません。

前例が無い事、他の専門家が嫌がる様な事に対し、果敢に挑んでいくチャレンジスピリットが必要ですし、日々の研鑽を怠る事なく考える力を向上させる事も必要でしょう。

さらに自己を正しく律する事ができ、例外なき顧客第一主義の持ち主。ここまで備えた専門家が「相続に強い」と言える資格があるのではないでしょうか?

4.まとめ - キャッチーな言葉に惑わされない -

専門家の中には、その能力、モラルが未熟であるにも関わらず、キャッチーな言葉で不相応な集客を行っている者もいます。

ご自分が納得されるのであれば、どの様な専門家に相談しても良いと思います。

しかし、耳障りが良いキャッチーな言葉のみに惑わされるのではなく、その専門家の能力、人柄をしっかりと見極める事も忘れないようにして下さい。

あなたの大切な手続きをお願いする専門家です。是非、あなたが納得する、しっかりとした方を選んで下さい。

文責:この記事を書いた専門家
司法書士 甲斐智也

◆司法書士で元俳優。某球団マスコットの中の経験あり。
◆2級FP技能士・心理カウンセラーの資格もあり「もめない相続」を目指す。
◆「相続対策は法律以外にも、老後資金や感情も考慮する必要がある!」がポリシー。
(詳細なプロフィールは名前をクリック)

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