親の介護をしている人が相続の時にもめない為の方法

こんにちは。横浜のもめない相続の専門家、司法書士/上級心理カウンセラーの甲斐です。

今回の記事は、親の介護をされている方が、実際に相続が発生した場合に、相続人間でもめない方法を解説したいと思います。

(なおご紹介する事例は、良くあるご相談を参考にした創作です。)

【事例】
Q:私には今年70歳になる父がいます(母は既に他界しています)。

父は数か月前に脳梗塞になり、今後の生活について介護が必要になりました。

その為、兄弟の中で実家に一番近いところに住んでいた私が今後、実家に引っ越して父の介護を行う事になったのですが、介護を行った場合、その後の相続で色々とトラブルが起きると知人から聞いて、少し不安になっています。

父の相続の時にもめない為に、介護において注意するべき事があれば教えて下さい。

1.親の介護をしていた場合に、相続の時にもめる理由

相続人の内の一人が、親の介護を長年行っていた場合において、親が亡くなり相続が発生すると、相続人間でトラブルになる事が良くあります。

その内容は様々なものがあるのですが、大きく分けると以下の2点になります。

① 親の財産の使い込み

介護していた相続人にしてみれば、介護に必要だったと言う理由で親の口座から預金を引き出して、様々な物やサービスの為に使ったと言う認識が、他の相続人にとってみると、本来不必要な出費であり、もしかしたら介護をしていた相続人が私的に使い込んだのでは?と疑われてしまう事もあるのです。

② 寄与分の主張

介護をしていた相続人が寄与分を主張する事で、相続人間でもめる事があります。

本当は介護をしていなかったとか、主張している金額について意見が食い違ったりして、紛争状態になるのです。

2.親の介護をする場合に、相続でもめる事を防ぐ方法

① 財産の管理をきちんと行う

親の介護を行う場合、推定相続人間で親の財産管理についてどのようにするのかをきちんと話し合い、情報共有をする事が重要です。

そして、親の口座から預金を引き出し使ったのであれば、何にいくら使ったのかを記録に残し、領収書等の証拠をきちんと残しましょう。

また、高額なお金の使用に関しては、それが介護されている親の意思に基づくものである事を証明する為、親からお金の利用方法についての同意書面を書いてもらう等の工夫も必要だと思います。

② 介護の記録を残す

相続が発生した場合に寄与分を主張されたいのであれば、いつ何時間どのような介護を行ったのかの記録をしっかりと残し、その情報を他の相続人と共有するようにしましょう。

③ 後見等の制度を利用する

介護をしている親の意思能力が低下しているのであれば、成年後見制度の利用を視野に入れるべきでしょう。

現在意思能力に問題がないようであれば、元気なうちに任意後見契約を結ぶ等が考えられます。

3.まとめ

親の介護を行っていると、親の財産も自分の財産であるかのような錯覚におちいる事があるかと思いますが、親の財産はあくまで親の財産であり、あなたの財産ではありません。

「記録や領収書を残すは面倒だ」
「ウチは兄弟仲が良いので、記録を残さなくても問題にならない」

そう思っていても実際に相続が発生した事をきっかけにして、相続人間の仲が悪くなる事は良くあります。

あらぬ疑いを持たれないように、親の財産管理はきちんと行うようにしましょう。

 

【このブログの著者】

甲斐 智也(かい ともや)
司法書士/上級心理カウンセラー

合格率2~3%台の司法書士試験を、4年間の独学を経て合格。

心理カウンセリングの技術を応用して、もめない相続の実現を目指す専門家。

不動産や銀行預金等の相続手続きの他、心理カウンセラーが行う心理療法であり心理学のひとつ、「交流分析」をベースにして、法律と感情面の双方から、相続人間のコミュニケーションが円滑になる為の多角的なサポートを行っている。

元俳優。アクションが得意でTVドラマ出演やヒーローショーの経験もあり。

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