親と相続について話し合うベストタイミングとは?

こんにちは。横浜・泉区の相続専門司法書士の甲斐です。

今回の記事は、ご両親に相続の準備を話したい方向けの記事です。

(なおご紹介する事例は、良くあるご相談を参考にした創作です。)

最近は、様々な書籍やインターネット、セミナー等で遺言をはじめとした相続対策の重要性が叫ばれています。

ただし、現状はきちんと相続対策を行っている方はまだまだ少なく、実際に相続が発生した場合に慌ててしまう、と言う事が良くあります。

ご自分が元気な内はどうしても相続の事、つまり自分の死後の事を考えるのは具体的にイメージがわかない為、遺言を含めた相続対策がまだまだ広まっていないかと思うのですが、子どもの立場から考えると、相続対策は非常に重要になります。

特に、親の財産について、どんなものがどこにあるのかが把握出来ていないと、親の財産をきちんと引き継ぐ事が出来ません。

とは言え、子どもの方から親に対して相続の話しをするのも言いづらいし、と言う事もあると思います。

その為、今回は親と相続について話し合うベストタイミングについて、解説していきたいと思います。

 

1.親と相続について話し合うベストタイミング

① 親が大きな病気で入院し、退院した直後

親が命に関わる病気、具体的にはガン、心筋梗塞、脳卒中等で入院し、その後回復して退院した直後が、親と相続について話し合うベストタイミングです。

実際に入院する程度の病気を経験し、親も相続に関する事を素直に受け入れる事が出来る状態です。

入院中は控えた方が良いですが、元気になって退院した直後であれば、親と相続の事をしっかりと話し合う事が出来るはずです。

② 身近な人が相続でもめた事を聞いた時

親戚や、身近な友人等が相続の事でもめた場合も、親と相続について話し合うベストタイミングです。

身近な人が想定もしなかった相続のもめ事を経験する事により、親が「ウチもきちんと相続の事を考えなくては」と素直に思ってくれる可能性が高くなります。

③ 親が介護を必要とする状態になった時

親が介護を必要とする状態になった場合、家族の誰かが親の金銭管理を行う必要が出てくると思います(親は外出する事が中々難しくなると思いますので)。

親の金銭管理面も含め、相続についてきちんと話し合うベストタイミングです。

④ 一次相続が発生した時

一次相続、つまり両親のどちらかが亡くなり、相続が発生した場合です。

実際に相続を経験し、その大変さを身にしみて理解している状態であれば、子どもからの相続に関する話を受け入れる事が出来る体制が整っていると思いますので、ベストタイミングになります。

 

2.親と相続について具体的に何を話し合うべきか?

① 財産について

これが一番重要だと思います。どこにどのような財産があるのかをしっかりと親から聞き出す必要があります。

親自身も忘れている定期預金等もある可能性がありますので、念には念を入れて聞き出し、家の中から財産の資料になるもの(通帳、不動産の権利証等)を確認します。

なお、この時に親のキャッシューカードの暗証番号を聞き出すとなお良いです。

理由は、親が大きな病気で入院した時に、暗証番号を聞いていれば、本来親が行っていた支払いを親の代わりにスムーズに行う事が出来るからです。

「親のキャッシュカードの暗証番号なんて聞き出しづらい」と思われるかもしれませんが、その時は必ずやってきますので、今の内に聞いておいた方が良いです。

※注意点
親のキャッシューカードの暗証番号を聞き出す時は、必ず相続人となる家族が全員知る状態にしましょう。

一人だけが聞いてしまうと、後から親の財産の使い込みを指摘される可能性があります。

また、親の口座からお金を引き出した場合は、何に使ったのか等の記録を必ず残すようにして、あらぬ疑いをかけられないようにしましょう。

また、親が意思不明等、お金を引き出す事について同意が出来ない場合、勝手に引き出そうとすると違法行為になりますのでご注意下さい。

② 財産の分配方法について

財産の分配方法について、親の意向を出来るだけ聞き取り、実際に相続が発生した時にもめないような準備をしましょう。遺言を作成すればなお良いです。

③ 葬儀等について

これも重要です。どのような葬儀にしたいのか、誰に参列してほしいのか等を親から事前に聞きだす事により、実際にお亡くなりになった場合に混乱をする事なく、スムーズに葬儀を行う事が出来ます。

 

3.まとめ

相続の事を子どもの方から親に切り出すのは、非常に精神的に大変な負担になります。

しかし、その時は必ずやってきますので、きちんと準備をして、後々相続が発生して困らないようにする為に、ベストタイミングで親と相続の事を話し合いましょう。

 

 

【このブログの著者】

甲斐 智也(かい ともや)
司法書士/上級心理カウンセラー

合格率2~3%台の司法書士試験を、4年間の独学を経て合格。

心理カウンセリングの技術を応用して、もめない相続の実現を目指す専門家。

不動産や銀行預金等の相続手続きの他、心理カウンセラーが行う心理療法であり心理学のひとつ、「交流分析」をベースにして、法律と感情面の双方から、相続人間のコミュニケーションが円滑になる為の多角的なサポートを行っている。

元俳優。アクションが得意でTVドラマ出演やヒーローショーの経験もあり。

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