横浜市戸塚区で相続・遺言のご相談を行いました

こんにちは。横浜のもめない相続の専門家、司法書士/上級心理カウンセラーの甲斐です。

(写真は、戸塚駅すぐの柏尾川の夜桜です。)
 
本日は少し前に横浜市戸塚区で行いました、相続(遺言)のご相談のご紹介です。
(ブログに掲載する事は、ご本人様ご了承済みです。また、一部事実関係を変更しています。)
 
戸塚区は当事務所の泉区の隣の区であり、電車で数駅と非常に便利な所にあります。
 
戸塚区は東京や横浜中心地のベッドタウンで、さらに2007年より本格的に戸塚駅前の再開発が進み、横浜市内でも人口が多い地区です。

その為、戸塚区にお住まいの方から、当事務所へのご相談は増加傾向にあります。 

 

1.戸塚区でのご相談の内容

ご相談者は60代の女性です。

お父様がご健在なのですが、兄弟間の仲が悪く、このまま相続が発生するともめる可能性が非常に高いため、お父様に遺言を書いてほしいと言うのがご相談の趣旨です。

しかし、ここで問題がありました。

当のお父様は認知症で意思能力・判断能力が低下しており、成年後見制度を利用されているのです。

遺言は自分の財産の処分方法を決める制度ですので、意思能力・判断能力が無い状態で遺言を行った場合、原則として無効になります。

実際、「被相続人が遺言を書いた当時、認知症で、意思能力・判断能力を欠いていた為、遺言が無効である」と言う相続争いは起こっています。

その為、今回のケースも原則論を持ち出すと、そもそも遺言を行う事はできません(認知症と言うだけではなく、成年後見制度を利用されていますので)。

しかし、成年後見制度を利用していたとしても、例外的に遺言を行う事ができる場合があるのです。

 

2.成年被後見人が有効な遺言を行う事ができる例外

民法の条文ではこのように規定されています。

(成年被後見人の遺言)
第973条 成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時において遺言をするには、医師2人以上の立会いがなければならない。
 
2 遺言に立ち会った医師は、遺言者が遺言をする時において精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を遺言書に附記して、これに署名し、印を押さなければならない。ただし、秘密証書による遺言にあっては、その封紙にその旨の記載をし、署名し、印を押さなければならない。

成年被後見人であっても、常に意思能力・判断能力がないと言うわけではありません。

時には他人との会話がしっかりと成立し、その会話の内容をしっかりと理解する事ができる事があります。

[bal_L1]https://kai-legal.com/wp-content/uploads/2018/04/IMG_0683.jpg[bal_L2]私自身の経験として、ご自分の名前や生年月日、持っている財産の内容等を正確に回答する事が出来る成年被後見人の方とお会いした事があります。[bal_L3]

[bal_R1]一口に『成年被後見人』と言っても、意思能力・判断能力のレベルには差があるのですね。[bal_R2]https://kai-legal.com/wp-content/uploads/2018/04/iraisya2.jpg[bal_R3]

この様に、成年被後見人が意思能力・判断能力を一時的に回復した状態において、医師2人以上の立会い等の条件がありますが、遺言を作成する事ができます。

なお、この遺言は自筆証書遺言、公正証書遺言のどちらでも作成可能です。

ですが、遺言者が成年被後見人であると言う事を考えれば、公正証書遺言で作成した方が良いでしょう。

 

3.その他、成年被後見人が遺言を作成する場合の注意点

遺言はあくまで本人もしくは公証人が作成する必要があります。

その為、様々な代理権がある成年後見人と言えども、本人を代理して遺言を作成する事は出来ません。

また、ご本人が意思能力・判断能力が一時回復をしていても、指や腕等を動かす事ができない事があり、自筆証書遺言の作成が困難な状況があるかもしれませんが、その場合でも公正証書遺言の作成は可能です。

 

4.まとめ

このように、成年被後見人であっても遺言を作成する事ができる場合はあります。

しかし、その遺言が有効に成立するか否かは、成年被後見人が意思能力・判断能力が回復しているかどうかにかかっており、その判断は慎重に行う必要があります。

その為、本件は単発で終了するご相談ではなく、今後も継続的に対応を行う事になるでしょう。

当事務所では一回で終わるご相談だけではなく、このような継続的なご相談が必要になる案件も承っております。

お気軽にご相談下さい。

 

 

 

【このブログの著者】

甲斐 智也(かい ともや)
司法書士/上級心理カウンセラー
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