苦手な相続人を味方にして円滑に相続を進める方法

相続一般

「何度も何度も相続の話し合いを行っているけれど、いまいち話がかみ合わず、そればかりか変な主張をする相続人がいる。正直、話がかみ合わないので苦手だ・・・」

相続人間の仲が良ければよいのですが、相続の場面では実際にこのような事もあります。

どうしても自分とは価値観が合わない、苦手な相続人がいて相続の話し合いが進まないと言うケースです。

相続人の話し合いがまとまらない場合、遺産分割調停や審判と言った法律上の手続きがあるのですが、時間が無いとか、弁護士費用を用意出来ない等の理由でこの法律上の手続きを利用出来ない場合、どうやって苦手な相手との話し合いをまとめれば良いのでしょうか?

実は、例え苦手な相手であっても、自然に味方にする方法があります。今回はその方法のうちの一つをご紹介したいきたいと思います。

問題を解決する一つの手段として「こんな方法があるんだな」と思って頂けば幸いです。

1.相続のゴールを明確にする

まずは相続のゴールを明確にしましょう。ここが曖昧ですと他の相続人とどのような話し合いを行えば良いか迷路に陥ってしまいます。

相続のゴールは、被相続人が残した遺産について、相続人間でどのように分け合うか話し合い(遺産分割協議)、その話し合いを元に遺産の名義変更を行う事です(相続税の納税義務がある場合は、その申告・納税も含みます)。

あなたが行うべき事は、このゴールを目指すための話し合いです。これはしっかりと明確にして下さい。

色々な方のご相談を承っていますと、中には

「とにかく他の相続人をコテンパンにしたい」

と言った事を希望される方がいらっしゃいますが、どんなに他の相続人が憎くても、どんなにコテンパンにしたいと思っていても、相続の問題は何も解決しないと言う事をご理解下さい。

2.自分を変える必要はない

苦手な相続人を味方にすると言う事は、自分自身を変える必要があるのでは?と思われるかもしれませんが、そのような事は必要ありません。

相手の事を苦手だなと言う感情はあっても良いですし、それはけして悪い事ではありません。

「全ての事象は自分の行動が原因であり、その為に問題を根本的に解決するには自分を変える必要がある」と、自己啓発に取り組まれている人ほどそう思いがちですが、大丈夫です。

あくまで自然体である事、それが重要であり、だからこそ苦手な相続人も味方になってくれるのです。

3.苦手な相続人を味方にする方法

① 賛同する

『ほめる』のではありません。

相手の意見に対して「その通りですね」と『賛同』する事です。

実は、あなたが相手の事を苦手と思っているのと同様、相手もあなたの事を「自分とは合わない、苦手だ」と思っている可能性があります。

その苦手意識からコミュニケーションがかみ合わず、相続の話し合いが進まないと言うケースも良くあるのです。

その為、そのお互いの溝を埋めるため、相手の意見に賛同できる部分はきちんと賛同してあげるのです。

そうすると相手も「苦手と思っていたけど、実はそうではなく、逆に味方なのでは?」と思ってくれるのです。

② 質問をする

実はこれが一番重要です。

相手の意見が客観的におかしい、合理性を欠いている場合、相手の『認知』が歪んでいる可能性があります。

人は様々な出来事に対して色々な考えが頭の中を駆け巡ったり、色々な感情を抱きます。

この一つの出来事に対して、考えたり感情を抱くまでのプロセスの事を『認知』と言うのですが、あなたが「話しがかみ合わずに苦手だな」と思う相続人は、この認知が歪んでいる可能性があります。

つまり、認知の歪みがあるから、相手自身は客観的におかしい、合理性を欠いているとは思っていないのです。

相手にとってみればそれが正解なのです。

その為、相続において適切なコミュニケーションを行うにあたっては、この認知の歪みを戻す必要があるのですが、その方法をひとつご紹介したいと思います。

それは、相手が客観的におかしい、合理性を欠いている意見を言ってきた時に、

「どうしてそう思うのか?」
「その根拠は何なのか?」
と質問をする事です。

人は質問されるとそれに答える為に思考をめぐらせます。考えると言う事は自分自身の意見について客観的に冷静になる事が出来ます。

つまり、相手が質問に対する回答を考える事によって、自分自身で「自分の意見ってもしかしておかしいかも?」と気づくきっかけになり、結果的に認知の歪みを解消する事が出来て、お互いに苦手と思っていた相続人同士が相続の話し合いを適切に行う事が可能になります。

なお、重要な注意点があります。

質問を投げかけるのはあくまで相手に考えてもらう為であり、何かしらの責任を追及させる為ではありません。

その為、相手を追い詰めるような質問は行わず、あくまで自然体で質問を行うようにして下さい。

質問の仕方を間違えてしまいますと、逆にトラブルの原因となりますので十分にご注意下さい。

4.まとめ

私自身も相続に関して様々な方とお話をするのですが、中には辻褄が合わなかったり、客観性が無い事を仰られる方もいらっしゃいます。

しかし、丁寧に質問を行う事によってその方自身の考え方も整理され、その結果相続手続きが前に進むと言う経験を沢山していますので、質問を行うと言う事は、実際に効果がある方法です。

しかしそれはあくまで冷静に行う事が必要不可欠であり、感情的に行っては逆効果になる事をご理解下さい。

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この記事の執筆者

横浜市泉区の司法書士です。法律・老後資金・感情等多角的な視点から、自分らしい人生を送る為の認知症対策、相続対策をご提案します。元俳優/福岡県北九州市出身/梅ヶ枝餅、かしわめし弁当が大好き/趣味は講談/

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