相続人ではなく、孫に相続させたい場合

こんにちは。横浜・泉区の相続専門司法書士の甲斐です。今回の記事は、特定の相続人に相続させず、その子(孫)に相続させたい旨をご相談されたい方向けの記事です。(なおご紹介する事例は、良くあるご相談を参考にした創作です。)

【事例】
私は今年で65歳になり、相続についてそろそろ真剣に考えようと思いはじめました。私が亡くなった時に相続人となるのは、妻と息子の二人です。実はこの息子が非常に問題があるのです。息子は浪費癖が酷く、暇さえあればギャンブルをしています。また色々な所から借金をし、私が息子の借金の肩代わりを行った事もあります。

そのように金銭面で問題がある息子なので、出来る事ならば息子には財産を渡したくはありません。ただし息子の子ども、つまり私の孫に何も財産を残さないのは可哀想なので、孫には財産を残したいと考えています。何か良い方法はありますでしょうか?

 

1.遺言

相続人ではない者(孫等)に自分の財産を残したい場合に、一番最初に考えられるのは遺言だと思います。相続人の遺留分の問題は発生しますが、比較的簡易な方法で財産を残す事ができます。

なお、遺言に関しましてはこちらも併せてご参照下さい。

遺言の基本知識

遺言にあなたの想いを込める方法

 

2.廃除

事例では息子はギャンブルで浪費し、度々借金を行っていますので、これを理由に廃除する事が考えられます。廃除が認められれば、遺留分を含む相続権を完全に消滅させる事ができます。ただし、廃除は中々認められない事に注意が必要です。

なお、廃除に関しましてはこちらも併せてご参照下さい。

勘当した息子に相続させたくない場合

 

3.養子縁組

孫と養子縁組を行う事により、祖父と孫の間に親子関係が生じ、孫が相続人となりますので財産を残す事が可能です。相続税対策で行われる手法ですが、単純に財産を孫に残す目的でも使用されます。

養子縁組は養父、養子の縁組を行う意思表示がそれぞれ必要となります。ただし、養子となる者が15歳未満であるときは、その法定代理人が、養子となる者に代わって、縁組の承諾をすることが出来ます(民法797条)。

なお、配偶者のある者が未成年者を養子とする場合は、配偶者とともにしなければいけません(民法第795条)

 

4.信託

① 信託とは?

「浪費癖がある息子には財産を渡したくはない。でも、孫には財産を残してやりたい。とは言え、孫はまだ幼く、そのまま孫に財産を相続させても、結局は息子が勝手に財産を使ってしまうかもしれない。」
この問題を解決するために今注目されているのが「信託」です。

信託とは、ある人(委託者)の財産を、信頼できる人(受託者)に譲渡し、この財産を管理・処分等を行う事で得られる利益を、ある人(受益者)に与える旨の約束を、委託者と受託者で行う事です。祖父(委託者)が、信頼のおける親族等(受託者)に現金等の自己の財産を譲渡し、その財産を孫(受益者)の為に管理・処分すると言う財産管理の方法です。信託を利用する事で、問題がある相続人の関与をさせずに、孫の為に財産を残す事が可能となります。

なお、信託には「民事信託」と「商事信託」の二種類があります。受託者が営利目的で行う事を商事信託と言い(信託銀行が行っているサービスがこれに該当します)、それ以外を民事信託と言います。

② 信託の方法

委託者、受託者が信託契約を締結し、信託を開始させる「契約信託」、委託者が遺言の中に自己の財産を信託する旨を記載し、遺言の効力が発生した時(遺言者の死亡時)に信託を開始させる「遺言信託」等があります。なお、どちらも条件をつけて信託の開始時を変更させる事もできます。

遺言信託に関しましてはこちらも併せてご参照下さい。

遺言信託とは?

 

5.まとめ

一口に「可愛い孫に財産を相続させたい」と言っても、実は様々な方法があります。どの方法にもそれぞれ特長がありますので、財産の種類やご家族の人間関係等、トータル的に考慮し最適な財産管理の方法を選択する事が重要と言えます。

 

 

 

【このブログの著者】

甲斐 智也(かい ともや)
司法書士/上級心理カウンセラー

合格率2~3%台の司法書士試験を、4年間の独学を経て合格。

不動産や銀行預金等の相続手続きの他、法律手続・老後の資金・家族の感情面等、様々な視点から考え、遺言・任意後見・家族信託等の方法を駆使し、もめない相続対策・認知症対策を実現させる専門家。

元俳優。アクションが得意でTVドラマ出演やヒーローショーの経験もあり。

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