親が認知症になる前に!家族信託のやり方を分かりやすく解説します


こんにちは。横浜のもめない相続の専門家、司法書士/上級心理カウンセラーの甲斐です。

親が認知症になると非常に大変になってくる事、何かご存知でしょうか?

それは、「自宅の処分」です。

一人暮らしの親が認知症になり、施設等に入所する必要が発生した場合、困るのがその資金です。

子供に潤沢な資金があった場合は問題はないでしょうが、施設入所のためのお金がない場合、自宅を売却してその資金に充てる事が考えられます。

しかし、認知症の親の自宅の売却は、想像以上に苦労する事になるのです。

「え?認知症だから親が売主になれない?売却できない?何で??」

「自宅を売却する為には成年後見人が必要?それって誰でもなれるの?え、弁護士や司法書士??」

「成年後見人って、親の自宅を売却してそれで終わりじゃないの?親が死ぬまで続くの?弁護士や司法書士の報酬が月3万円?5年続いたら180万円??実家売却したら報酬が数百万円???そんな無駄な金、払えるわけないでしょ!何とかならないのですか!!!」

申し訳ありませんが、自宅の売主である親が認知症で意思能力・判断能力が低下して、自宅を売却する事の意味を理解する事ができない場合、そのままでは自宅を売却する事はできません。

どうしても自宅を売却する必要があるのであれば、後見制度を利用するしかありません。

しかしそれには上記のような様々な弊害が出てきます。もう後の祭り状態なのです。

でも、その弊害を事前に回避する事ができる制度があれば、どうでしょうか?

親がたとえ認知症になったとしても、事前に決めたルールに従って親の財産を管理したり処分をする事ができる制度があります。

それが「家族信託」です。

今回は、新しい制度でもある、この「家族信託」を分かりやすく解説していきたいと思います。

 

目次

1.家族信託とは?

① 家族信託は信託銀行ではない

あなたは「信託」と言う言葉を聞いて、イメージする事は何でしょうか?

恐らく真っ先に思いつくのが、信託銀行の事ではないでしょうか。

「家族信託とは信託銀行が何か行ってくれる新しいサービスなのか?」と。

確かに「信託」と言う言葉がありますので、信託銀行をイメージしてしまうかもしれませんが、家族信託は信託銀行が行っているサービスとは根本的に異なります

まずはこの思い込みをしっかりと無くしていきましょう。

② 家族信託は投資信託ではない

「信託」と言う言葉が入っていますので、どうしても投資信託の事もイメージしてしまいませんか?

「家族信託も何かしらの財産を投資して、利益を得るのか?」と想像してしまいますが、家族信託は投資信託とは全く異なります

家族信託は投資のように財産を増やす事だけが目的ではなく、あくまで財産の管理及び処分を行う事を目的としています。

家族信託は、

・信託銀行ではない。
・投資信託ではない。

家族信託を理解する上で、まずはこの二つの凝り固まった考え方、先入観の排除を行う事が非常に重要になってきます。

③ 信託とは?

それでは本題に入っていきましょう。

そもそも「信託」とは何なのでしょうか?信託とは文字通り「信じて託す」事です。

自分(Aさん)の大切な財産を、自分が信頼がおける人物(Bさん)に託します。

託された財産の名義は形式上、託された人物(Bさん)の名義になります。

そして財産を託された者(Bさん)は、その財産の管理や処分等を行い、その財産から発生する様々な利益を特定の人(Cさん。Aさんでも可)に渡す事が信託の基本です。

信託の歴史は人が財産を持つようになった時から始まったと言われており、エジプトや古代ローマの時代に既に信託の考え方があったそうです。

昔は戦争が頻繁に起きて、その度に長期間戦場に赴かなくてはいけません。

その間、大切な家族と離れ離れになるのですが、それでも財産の管理をきちんと行わなくては、残された家族が生活する事が出来なくなります。

その為、自分の信頼がおける人物に自分の財産を託し、家族の生活を守っていったそうです。

この信託の考え方が、現代にも引き継がれているのです。

④ 信託銀行(商事信託)、民事信託との違い

ところで、家族信託と信託銀行の違いは何なのでしょうか?

その違いは営利目的で報酬を得る事を目的としているか否かです。

信託銀行等は営利目的で信託を行っていますので、「商事信託」と呼ばれています。

これとは逆に、営利目的ではない、個人間で行う信託の事を「民事信託」と呼ばれています。

「ん?家族信託の話をしているはずなのに、民事信託と言う新しい言葉が出てきたぞ。何でだ?」と思ったあなた、鋭い指摘です。

家族信託とは、民事信託のように個人間の信託なのですが、その中でも家族間で行う信託の事を指します。

財産を持っている方が、自分の息子等信頼が出来るご家族に財産を託して、自分の代わりに財産の管理や処分を行ってもらう仕組みが家族信託です。

財産に関する名義と管理・処分権限を信頼出来るご家族に託して、財産から発生する利益(自宅に住む権利、投資物件の家賃を取得する権利、預金の利息を受け取る権利等)を財産を託した人や他の第三者が得るのが家族信託の仕組みです。

外部の専門家ではなく、ご家族で行う信託の為、近年非常に注目を集めている制度なのです。

なお、「家族信託」の名称は一般社団法人家族信託普及協会が商標登録をしていますので、その使用は注意するようにして下さい。

当事務所は家族信託普及協会の会員となっており、その名称の使用の許可を得ています。

 

2.家族信託の基礎知識

注)委託者と受益者は別人でも構いません。

① 家族信託の登場人物

家族信託は主に3人の登場人物で構成されます。それぞれの役割と権利・義務を解説していきましょう。

ア 【委託者】

委託者とは自分の財産を信頼出来る家族等(受託者)に託す人です。

ご家族に財産(信託財産と呼びます)を託し、信託財産に関する管理・処分を受託者に委ねる事になります。

その為、主に受託者に対する様々な権利があります。

・どのような信託を行っているのか受託者に報告をしてもらう請求権(信託法36条)
・財産の状況の開示を求める権利(信託法38条6項、172条1~3項)
・受託者が受託者を辞めたいと言った時の同意権(信託法57条1項)
・受益者との合意で受託者を解任する権利(信託法58条1項)
・信託の内容を変更する際の同意権(信託法149条1項・3項1号)
・受益者との合意で信託を終了する権利(信託法164条1項)
・信託終了時の残余財産を取得する権利(信託法182条2項)

などの権利を持っています。

イ 【受託者】

受託者は信託契約等の目的に従って、信託財産の管理や処分を行う役目があります。

家族信託は委託者と受託者の信頼関係の上に成り立っている制度です。

また、受託者は委託者から財産を託される家族信託のキーマンとも言える存在です。

その為、受託者には信託法上、様々な義務が課せられています。

・設定した信託の内容に従ってその処理を行う義務(信託法29条)
・受益者の為に忠実に信託の処理を行う義務(信託法30条)
・信託財産と受託者固有の財産をきちんと分別して管理する義務(信託法34条)
・信託の処理状況の報告義務(信託法36条)
・信託財産に係る帳簿その他の書類の作成義務(信託法第37条)

これらは受託者の義務の一部です。上記以外にも受託者は信託法上、沢山の義務が課せられています。

ウ 【受益者】

受益者とは、信託の内容に基づいて、信託財産から発生する様々な権利(これを「受益権」と言います)を持つ事が出来る人物の事です。

委託者より財産を託された受託者は、信託の目的に沿って信託された財産を受益者の為に管理・処分をしていく事になります。

【受益権の具体的な内容】

受益権と言うまた難しい言葉が出てきましたので、これについても説明したいと思います。

受益権は信託の内容に基づくもので、信託財産から得る事が出来る利益の事です。

と説明するとやはり「投資した時の配当金のような物か?」と思われるかもしれませんが、それだけではありません。

お金以外の利益も受益権の内容となります。例えば、

・自宅を信託した場合の、自宅に住み続ける権利。
・自宅を売却した場合の、売却代金を受け取る権利。
・お金を信託した場合の、生活費を受け取る権利、医療費等、受益者の為の支払いをしてもらう権利

等々が該当します。

エ その他の登場人物【信託監督人、受益者代理人】

家族信託の基本的な登場人物は委託者、受託者、受益者の3名なのですが、その他に信託監督人、受益者代理人を任意に設定する事ができます。

・信託監督人
信託監督人は信託の目的に沿って受託者がきちんと仕事をしているかをチェックする(監督する)役割を持ちます。

成年後見人に対する成年後見監督人をイメージでして頂くと理解がしやすいと思います。

・受益者代理人
受益者代理人は受託者に対する監督権限もありますが、それ以外に受益者が持っている権利を代理して行う事が出来ます。

このように、信託に関しては登場人物が少なくとも3人登場します。

実はこの点が、専門家でも「信託は分かりにくい」と言われている理由なのです。

契約等の法律関係の当事者は2人が基本的であり、法律家もこの2人の間の権利関係を調整する事に思考が慣れています。

その為、家族信託のように当初から登場人物が3名の法律関係に慣れていないのがその原因と言えます。

② 信託法の方法、種類(信託行為とは)

次に、具体的に信託を行う方法(これを信託行為と言います)について説明していきたいと思います。

信託法では3つの信託方法を定めています(信託法3条)

ア【信託契約とは?】

信託契約とは、委託者と受託者が信託の内容を決める、契約による信託です。

家族信託の中では一番オーソドックスなものになります。

 

信託法
(信託の方法)
第三条  信託は、次に掲げる方法のいずれかによってする。
一  特定の者との間で、当該特定の者に対し財産の譲渡、担保権の設定その他の財産の処分をする旨並びに当該特定の者が一定の目的に従い財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為をすべき旨の契約(以下「信託契約」という。)を締結する方法

 

条文を見ますと法律上、契約書の作成は必要無いように見えます。

しかしながら、家族信託は家族の大切な財産を預かると言う制度ですし、また銀行等、当事者以外の第三者に対して、家族信託を行っている事やその内容等を客観的に明らかにする必要があります。

その為、家族信託では信託契約書を作成する事が一般的です。

イ【遺言信託とは?】

遺言信託は、遺言の方法によって行う信託の事です。

 

信託法
(信託の方法)
第三条  信託は、次に掲げる方法のいずれかによってする。
二  特定の者に対し財産の譲渡、担保権の設定その他の財産の処分をする旨並びに当該特定の者が一定の目的に従い財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為をすべき旨の遺言をする方法

 

信託契約との大きな違いは、受託者の同意が必要ないと言う点です。

つまり、信託契約は契約ですので、そもそも受託者が受託者としての仕事を行う事について了承していなければならず、また信託の内容についても、委託者、受託者できちんと同意ができていないとダメです。

一方、遺言信託は委託者が遺言の形式で受託者の関与無く一方的に信託の内容を決める事が出来ます。

ただし、受託者は財産を管理・処分する重要な責任がありますので、遺言信託を利用される場合、受託者予定の方にはきちんとお話をしておく方が良いでしょう。

なお、信託銀行も「遺言信託」と言う商品を一般の方向けに提供をしていますが、信託法上の信託とは異なります。

信託銀行の「遺言信託」は、

・遺言書の作成のアドバイス。
・遺言書の保管(保管料もかかります)。
・遺言者が亡くなられた際の遺言執行。
をパックにした商品です。

これから分かる通り、どこにも「委託者」「受託者」「受益者」は登場しませんし、当然ながら受託者に対して財産を託していません。

その為、信託銀行の「遺言信託」は、信託法上の信託とは全くの別物です。

ウ【信託宣言(自己信託)とは?】

信託宣言(若しくは自己信託と呼ばれています)は、委託者自らが受託者となり、受益者の為に信託財産の管理・処分を行う信託です。

 

信託法
(信託の方法)
第三条  信託は、次に掲げる方法のいずれかによってする。
三  特定の者が一定の目的に従い自己の有する一定の財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為を自らすべき旨の意思表示を公正証書その他の書面又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)で当該目的、当該財産の特定に必要な事項その他の法務省令で定める事項を記載し又は記録したものによってする方法

 

信託宣言では信託の目的や信託財産の特定等、必要事項を記載した公正証書その他の書面等で信託を行う意思表示をする事が必要となります。

③ 信託財産とは?

信託財産とは、信託行為の中で特定された財産で、受託者が信託の目的に従って受益者のために管理・処分等を行う財産の事です。

信託行為によって信託財産の名義は(形式上)委託者から受託者へ移ります。

例えば不動産を信託財産とした場合、受託者名義へ所有権移転登記を行い、その後信託された旨の登記を行います。

(所有権移転登記だけではなく、信託された旨の登記も行いますので、対象の不動産が信託財産である事が分かりやすく公示されます。)

信託財産は財産価値的を有する物であれば、原則どのような財産でも信託財産とする事ができます(不動産、現金、株式等)。

ただし、借金等は原則信託財産とする事はできません。

④ 家族信託の基礎のまとめ

ではここで、家族信託の基本的かつ重要な知識をまとめてみましょう。

・登場人物は基本的に3人(委託者、受託者、受益者)。

・家族信託を行う場合は信託行為が必要(信託契約、遺言信託、信託宣言)。

・信託財産の名義は形式上、受託者に移る。

・受託者は信託の内容に従って、受益者の為に信託財産の管理・処分を行う。

・信託財産は原則財産的価値がある物であればOK(でも借金は原則NG)。

 

3.家族信託で出来る事

 

それでは基礎編は一旦終了し、家族信託で出来る具体的な事例を見ていきましょう。

① 認知症等で意思能力・判断能力が低下した時に、自宅を売却する事が出来る

一人暮らしの高齢者の方が認知症等で一人暮らしができなくなり、専門の施設に入所しなくてはいけなくなった場合を考えてみましょう。

施設へ入所する際の資金確保の為に自宅を売却したい場合、所有者が売主として様々な契約を行う必要があります。

しかし、所有者が認知症等で意思能力・判断能力が無い場合、自宅の売買契約を行う事ができません。

このようなケースでは良く後見申立てを行い、家庭裁判所が選任した成年後見人が不動産所有者を代理して自宅を売却する、と言う手法が使われていますが、実はこれは色々な問題があります。

まず、成年後見人は原則、成年被後見人の財産の維持を目的とします。

被後見人の自宅を売却する場合、権限外の行為となりますので、家庭裁判所の許可が必要となります。

家庭裁判所の考え方としては成年被後見人と同様、あくまで被後見人の財産の維持を重要視します。

その為、被後見人の自宅の売却の必要性を家庭裁判所に理解してもらう為に、手間と時間がかかってしまう事が良くあります。

また、成年被後見人の仕事は被後見人の自宅を売却して終わりではありません。

基本的には被後見人が亡くなるまでその仕事が続きます。

その間、成年後見人とご家族の付き合いが続きますし、成年後見人への報酬が発生するという問題もあります。

このような時に、事前に信頼が出来るご家族の方と信託契約を締結し自宅を信託財産とする事で、認知症等で自宅を売却する必要が生じた時は、後見申立てを行わずに受託者が単独で自宅を売却する事が可能になります。

② 認知症等になった場合でも、積極的な相続税対策が出来る

高齢者のご本人様が資産家の方で、積極的な相続税対策が必要な場合があると思います。

例えば、保有している土地にアパート等を建てる事がこれに該当します(アパート経営が上手くいくは別問題ですが)。

ところがご本人様が高齢者の場合、アパートの建設等、様々な契約を行うのが面倒な場合もあるでしょう。

また、ご本人様が認知症等で意思能力が低下し、成年後見人が選任された場合、積極的な相続税対策は出来なくなります。

しかし、家族信託を利用し、不動産やお金を信託財産とする事で、アパート建設等の契約や、新たな収益物件の購入等、引き続き相続税対策を行う事が可能になります。

③ 事業承継を進めたいが、議決権はまだ自分に残したい

『一代で築いた会社を少しずつ息子に任せたいと思っているが、息子はまだまだ経営者としても経験が少ない為、息子が経営者として一人前になるまでしばらく自分が経営を見て行きたい。』

中小企業においては社長が自社株式=経営権の全部を持っている場合があります。

その為自社の経営について後継者に任せようと考えた場合、ご自身が所有している株式=経営権の譲渡を後継者に対して行う事が一般的です。

しかし後継者自身が未熟であったりすると、まだまだご自身で経営を見て行きたい場合、株式の譲渡の時期に非常に困る事があると思います。

また、いっぺんに株式を贈与すれば多額の贈与税がかかる場合もありますし、贈与税課税を回避する為、少しづつ贈与すれば長い年月がかかります。

このような問題も、家族信託を利用すれば解決する事が出来ます。

まず株式を信託財産として後継者に信託します。この結果議決権は後継者に移動し、後継者は会社運営の実権を握る事になります。

しかし一方で先代経営者に後継者の会社運営に関して指図ができる「指図権」を残しておく事で先代経営者も会社の運営に携わる事が出来ます。

さらに万が一、後継者が経営者として不適格であれば信託契約を解除する事で経営権を先代経営者に戻す事も可能となります。

④ 障がいがある子供に確実に財産を残したい

一人息子に先天的な障がい者が有る場合、両親がもし亡くなってしまった場合は子供の財産管理に不安になってしまう事もあるでしょう。

また両親が亡くなった後、障がいの程度によっては子供は遺言書を作成する事が出来ず、その結果子供が亡くなった場合、せっかく両親が残した財産は国のものになるかも知れません。

このような場合に家族信託を利用すると、受託者が子供の為に適切な財産管理を行う事が出来ますし、子供が亡くなった後もその財産を例えばお世話になった施設等に寄付を行う事も可能です。

⑤ 自己の財産を引き継ぐ先を決める事ができる

遺言であれば自分の財産を引き継ぐ事を指定する事が出来るのは1回だけです。

「Aに財産を相続させ、Aが亡くなった後はBに相続させる」と言った遺言は無効になります。

しかし家族信託を利用しますと、受益者を次々に指定する事が出来ます(ただし、制限があります)。

 

4.家族信託の具体例

ここまで家族信託の事を解説してきましたが、「でも実際にどのように使うのさ?」と疑問に思われていませんか?

 

それでは具体事例を挙げて家族信託がどのように使われるのかをご説明していきたいと思います。

① 具体事例

山田太郎さんは今年75歳になる男性です。数年前に奥様を亡くし、子ども達は既に独立していますので、ご自宅でお一人暮らしです。

最近身体の調子が悪く、長男の一郎さんに車に乗せてもらい、毎月三か所の病院に通院しています。

その支払いの為に銀行から預金をおろすのもおっくうになっています。

また最近物忘れがひどくなり、認知症になってしまったら自宅をどうすれば良いのか等不安に思って、ストレスを感じて眠れない日々が続き、ますます体調を悪くしています。

このような状態の太郎さんの問題を家族信託であれば解決する事が出来るのです

それでは、太郎さんのお悩みを一つ一つ解決していきましょう。

ア 家族信託の制度がない場合

最初に、家族信託の制度がない場合を想像してみましょう。

太郎さんは体調が悪く、金融機関に預金をおろしにいくのもおっくうだとおっしゃっています。

そうすると、長男の一郎さんにキャッシュカードを預け、お金をおろしてきてもらう事が考えられます。

太郎さんの指示のもと、一郎さんがキャッシュカードを使いATMで太郎さんの預金をおろす事は事実上出来ます。

しかし、銀行の規約上、あくまでキャッシュカードはご本人が使用するものとなっており、他人に貸す事を認めていない場合が多いです。

次に自宅の処分ついても検討してみましょう。

成年後見制度(法定後見)

もし太郎さんの物忘れが酷くなり認知症を発症し、どこかの施設に入所の必要が生じた場合、自宅の売却等を行う必要があるかもしれません。

ですがその時に太郎さんがご自身の意志を伝える事が出来ない状態(意思能力がない状態)であれば、家庭裁判所に対して後見の申立てを行い、選任された成年後見人等が太郎さんの代わりに自宅の売却を行う事になります。

しかし、自宅の売却はそう簡単には行う事が出来ません。

成年被後見人の自宅の売却には家庭裁判所の許可が必要となるのですが、後見制度はあくまで被後見人の財産を守るための制度でありますので、簡単には自宅の売却許可が出ません。

また自宅が売却が出来た場合でも、成年後見人の仕事はそれで終わりではなく、被後見人が亡くなるまでずっと続きます。

成年後見人は弁護士や司法書士と言った専門職が選任されるケースが多く、その報酬も被後見人が亡くなるまで続く事になります。

(月3万~5万円程。被後見人の不動産を売却した場合、数百万円の報酬が必要になります。)

avatar
私の聞いた話では、とある司法書士が被後見人の不動産の売却を行った時の報酬として、家庭裁判所が400万円の報酬を認めた例があります。

さらに、最近問題になっているのは専門職後見人の被後見人の財産の横領事件です。

全体の後見事件の件数から考えれば横領事件は非常に少ないのですが、それでもご家族の方にとってみれば一大事です。

・専門職後見人の報酬が発生する。
・赤の他人である専門職後見人が家族の中に入ってくる。
・横領事件が話題になっている。

この点から、後見制度の利用を躊躇されている方がいらっしゃるのが現状です。

任意後見制度

任意後見制度は本人が元気な間に、将来自分の判断能力が不十分になった時に備え、任意後見人候補者を契約によって決めておく制度です。

任意後見人を契約によって事前に決める事ができるのが法定後見との最大の違いですが、法定後見と同様、デメリットが存在ます。

・実際に任意後見を開始する際は、家庭裁判所に対して任意後見監督人の選任を申し立てる必要があり(弁護士や司法書士等が選任されます)、その場合は報酬が発生します。
(月1万~3万円ぐらい。)

・任意後見人の候補者が同居の親族でないような場合には、本人の意思能力が低下したかどうかの把握が不十分になる可能性があります。

生前贈与

それでは、自宅やある程度の金銭をご家族の誰かに事前に生前贈与する方法はどうでしょうか?

こうすれば太郎さんが認知症になった場合に、ご自宅を売却する事は簡単です(ご自宅の名義はご本人名義ではありませんので)。

しかし、生前贈与は『贈与税』が発生します。

例えば、1,500万円の自宅を親から子へ生前贈与した場合の贈与税額(平成30年5月現在)は、
(1,500万-110万)×40%-190万=366万となります。

(現金も生前贈与した場合、もっと贈与税が発生します。)

このように、後見制度も生前贈与も様々なデメリットがあり、この問題を解決する事ができるのが家族信託なのです。

イ 家族信託を利用すれば・・・

それでは上記の太郎さんのケースで、家族信託を利用すればどのような結果になるのかを検討してみましょう。

まず、預金をおろすのがおっくうと言う事ですので、預金(正確には現金)を信託する事でこの問題は解決します。

信託専用の口座を解説し、そこに現金を預け入れる事により、受託者が太郎さんの為に自由に預金をおろす事が出来ます。

また、認知証になった場合の自宅の売却についても自宅を信託すれば、受託者が必要に応じて自宅を売却する事が出来ます。太郎さんの関与は必要ありません。

このように預金をおろす事も自宅を売却する事も、きちんと法律上の根拠をもって行う事が出来るのです。

それでは、太郎さんのケースを参考に、具体的に家族信託設定の流れを信託契約書の作成を考えながら見ていきましょう。

 

5.家族信託の手続きの流れ

① 家族信託の目的を決める

まずはどのような目的で家族信託を利用するのか、その目的を明確にしましょう。事例の場合であれば、

・預金の引き出し等、太郎さんの財産管理の負担を減らす事。
・太郎さんが今までどおり安心、安全な生活を送れるようにする事。

このような目的になってきます。

その他、

・障がいを持つ子供の為の財産管理(いわゆる親なき後問題)。
・投資用物件を自分に代わってしっかりと管理してほしい。
・子供がいないので、妻が亡くなった後は自分の親族に財産を遺したい。

 

このような事が考えられます。

契約書の条項にする場合は、下記のような文言になります。

 

(信託目的)
第○条 本信託の信託目的は下記のとおりとする。
委託者の主な財産を受託者が管理・処分等を行うことにより
⑴ 委託者の財産管理の負担を軽減すること。
⑵ 委託者が、従前と変わらない生活を続けることにより、安心・安全・快適な生活を送れるようにすること。

信託の目的は受託者にとってみれば信託された財産を管理または処分を行う際の判断基準になります。

出来るだけ明確に規定しましょう。

② 家族信託の登場人物を決める

委託者は財産を管理してもらいたい太郎さん、受益者も太郎さんです。

受託者は別々に暮らしていますが、太郎さんの通院に付き添っている長男の一郎さんが適任でしょう。

その他、信託監督人や受益者代理人も状況によって決めておくと良いでしょう。

契約書の条項にする場合は、下記のような文言が考えられます。

家族信託の登場人物を決めたら、上述した委託者、受託者、受益者の権利・義務をきちんと明確にしましょう。

 

(委託者)
第○条 本信託者の委託者は下記の者とする。
住所:横浜市泉区○○○○ 氏名:山田太郎 生年月日:昭和○年○月○日
(受託者)
第○条 本信託者の受託者は下記の者とする。
住所:横浜市戸塚区○○○○ 氏名:山田一郎 生年月日:昭和○年○月○日
(受益者)
第○条 本信託者の受益者として下記の者を指定する。
住所:横浜市泉区○○○○ 氏名:山田太郎 生年月日:昭和○年○月○日

 

それぞれ住所、氏名、生年月日で特定します。

③ 信託の内容、受益権の内容、信託財産を決める

受託者が行う信託の仕事の内容(難しい言葉で「信託事務」と言います。)を明確にしましょう。

委託者である太郎さんが受託者である一郎さんに対して、信託財産について具体的にどのようにして欲しいのかを話し合います。

受益権は信託財産から発生する利益の事ですが、これもきちんと契約の内容とする事で受託者が信託事務を行う時の一つの指針となります。

信託財産は受託者に属する財産であって、信託により管理又は処分をすべき一切の財産の事です。

どのような財産を信託財産とするのか、具体的に特定する必要があり、その為信託契約を締結する際は信託財産目録を作成するのが一般的です。

(注意点)
いわゆる預金は譲渡禁止になっていますので、そのままでは信託財産にする事は出来ません。

その為、委託者に信託財産とする分だけ一旦引き出してもらい、別に作成した信託口口座に預け入れる形をとりましょう。

 

(受託者の信託事務)
第○条 受託者は、下記の信託事務を行う。
⑴ 信託財産目録記載1の不動産を管理すること。
⑵ 信託財産目録記載1の不動産につき、委託者が認知症等で一人暮らしが出来なくなった場合、売却処分を行うこと。
⑶ 前号において受領した売却代金を受領・管理し、受益者の生活費、医療費及び介護費等の支払いを行うこと。
⑷ 信託財産に属する金銭及び預金を管理し、受益者の生活費の給付、医療費及び介護費等の支払いを行うこと。

(受益権)
第○条 受益者は、受益権として下記の権利を有する。
⑴ 信託財産目録記載1の不動産につき、生活の本拠として使用する権利。
⑵ 信託財産目録記載1の不動産が売却された場合、その代価から給付を受ける権利。
⑶ 信託財産に属する金銭および預金から給付を受ける権利。

(信託財産)
第〇条 委託者は信託契約締結後、遅滞なく、信託財産目録記載の預金を払い戻し、当該払戻金を受託者に引き渡す。
2 受託者は前項の払戻金を信託口口座に預け入れし、分別管理を行う。

④ 委託者、受託者、受益者の地位の承継について

委託者、受託者、受益者も人間ですので亡くなったり、何らかの事情によりそれぞれの地位を辞任したり、その権利・義務を行う事が出来なくなる事があります。

その場合、その地位の承継先として、信託法上の規定はあるのですが、委託者、受託者で事前に取り決めを行う事も可能です。

何度もお伝えしますが、家族信託においては受託者がキーマンとなります。

もし最初に決めた受託者が何らかの事情によって信託事務を行う事が出来なくなった場合に、次の受託者を信託契約の内容に盛り込んでおくと良いでしょう。

⑤ 信託の終了事由について

信託が終了する事由は信託法上の定めがあるのですが(信託法163条、164条)、委託者、受託者の話し合いでどのような場合に信託が終了するのかを事前に決める事も可能です。

もし信託の終了事由を決める必要がある場合、委託者と受託者で事前に決めておく事で、不測の事態に備える事が出来ます。

⑥ 残余財産の帰属について

信託を設定すると、信託財産は委託者の手を離れ別の財産になります。

その為、信託が終了した時に残っている信託財産があった場合、その財産を誰に帰属させるのかを決める必要があります。

なお、信託契約の中で残余財産の帰属を決めていない場合、下記の人間が残余財産を所有する事になります。

・委託者及びその相続人(信託法182条2項)
・委託者がいない場合、受託者(信託法182条3項)

⑦ 信託契約を締結した事を明確にする

信託行為は上述したとおり、「信託契約」「遺言による信託」「信託宣言(自己信託)」の三種類が存在します。

本事例は委託者:太郎さんと受託者:一郎さんの契約による信託ですので、契約書にきちんとその事を明確にしましょう。

 

(信託契約)
第○条 委託者は本日第○項の目的に基づき、別紙信託財産目録記載の財産(以下、「信託財産」と言う。)を受託者に信託し、受託者はこれを引き受けた(以下、「本信託契約」と言う。)

⑧ 信託契約書を公正証書にする

信託契約書を公正証書にしなければいけない法律上のルールはありません。

しかし、公正証書にしておけば、信託財産の処分時等に受託者の権限を客観的に証明する事ができますので、信託契約書は極力公正証書にしましょう。

⑨ 信託口口座を開設する

金銭を信託財産とする場合、受託者の個人の財産との混同を防ぐ為、信託専用の口座を開設しましょう。

名義は『委託者〇〇受託者××信託口口座』等とします。

特に名義に関するルールは無いのですが、上記のような名義にするケースが多いでしょう。

なお、信託財産は受益者の為に管理されるものですので、その視点から考えれば、『受益者〇〇受託者××信託口口座』と言う名義にするのも良いかも知れません。

ちなみに実務上の注意点として、信託口口座を開設する事が出来ない金融機関もありますので、事前に金融機関に確認するようにしましょう。

⑩ 信託による所有権移転登記及び信託の登記申請を行う

信託財産に不動産がある場合、信託による所有権移転登記及び信託の登記申請を行い、信託財産となった事を対外的にも示すようにします。

不動産の名義は受託者名義となり、信託契約の中で定められた範囲で受託者が売却等を行う事ができるようになります。

 

6.家族信託と税金について

家族信託を行う上で税金についても考える事も重要になってきます。

しかし、家族信託における税金の考え方は非常に複雑であり、この場では一般的なお話にとどめたいと思います。

個別具体的な事情については必ず税理士にご相談するようにして下さい。

① 通常の税金の考え方

通常、税金は財産を取得した者に対して課税するという考え方を取ります。

財産を取得した理由が贈与であれば『贈与税』、相続であれば『相続税』が課税されるのはこの為です。

しかし家族信託は、財産の名義は受託者となるのですが、実際に利益を得ているのは受益者です。
この場合、一体誰に贈与税や相続税が課税されるのでしょうか?

② 家族信託における税金の考え方

家族信託では財産の所有者は(形式上)受託者ですが、受益者を所有者として課税されます。

・委託者=受益者の場合
このケースは実質的な財産の移転はありませんので、贈与税は課税されない事になります。

逆に委託者と受益者が異なる場合は、受益者に対して贈与税が課税される事になります。

また、信託が終了した場合に委託者に財産の名義が戻ったしても、実質的な財産の移転はありませんので、この場合も課税されません。

・不動産の税金について
不動産を取得した際の税金について、代表的なのが『不動産取得税』と『固定資産税』です。

不動産取得税は不動産を取得した事によって課税される税金で、家族信託で言えば受託者がこれに該当します。

しかし受託者は形式上不動産を取得したに過ぎませんので、不動産取得税は課税されません。

なお、固定資産税に関しては、信託による所有権移転登記を行うと、不動産の形式上の名義人である受託者に対して、固定資産税の課税通知書が送付されます。

つまり、受託者には固定資産税の支払義務が発生するのですが、これを受託者が負担するのは不公平ですので、信託契約の内容として信託財産から支払ったり、受益者から支払ってもらったりする事を決めておくべきでしょう。

 

7.家族信託の注意点

① 専門家が少ない

家族信託(民事信託)は新しい制度であり、確立した判例も少ない事から、法律的にグレーな部分が少なくありません。

また、制度自体が非常に複雑、難解な為、勉強を行うのにも時間がかかります。

その為、積極的に勉強をしている専門家がまだまだ少なく、相談窓口が限られているのが現状です。

② 成年後見制度との違い

両方とも財産管理を行う事を目的としているのですが、大きな違いがあります。

後見制度には「身上看護権」(被後見人が適切に生活できるように、介護保険や病院などの「身の上」の手続きをすること。)がありますが、家族信託では身上看護を行う事が出来ません。

その為、身上看護が必要となった時は、別途成年後見制度を利用する必要があります。

③ 遺言との違い

遺言は相続財産を引き継ぐ者の指定を一回しか出来ませんが、信託を行う事により受益権を引き継ぐ人間を次々に指定する事が出来ます。

ただし、信託が開始されてから30年を経過した後は、受益権の新たな引継ぎは一度しか認められません。

④ 家族信託は相続対策になるのか?

遺言と同様に受益者を指定する事が出来るので、相続人間の相続争いを未然に防ぐ事が出来る可能性があり、その意味では相続対策になります。

しかし、相続において受益権は所有権と同じ評価になる為、いわゆる相続税対策にはなりません。

⑤ 家族信託は自分でできるのか?

家族信託は非常に汎用性があり、また信託法の条文、仕組みは非常に複雑、難解です。

さらに家族信託は場合によっては何十年も続く事になりますので、先を見越した内容にする必要があります。

その為信託契約書の作成は司法書士等の専門家に依頼する事をお勧めします。

なお、「受託者を司法書士にお願いしてほしい」とのご要望を承る事がありますが、信託業法上、司法書士(他の士業もそうですが)が受託者になる事は出来ません。

ただし、信託監督人や受益者代理人には就任する事が可能ですので、信託設定後も専門家のサポートを受けたい場合は、信託監督人や受益者代理人の利用を検討すると良いと思います。

⑥ 家族信託の成功は受託者の人選がポイントになる

家族信託をきちんと成功させる為のキーマンは受託者です。

受託者が受益者の為にしっかりと信託財産を管理・処分する事が出来れば家族信託は非常にすばらしい仕組みになります。

しかし、受託者の人選を誤ると、信託財産を使い込まれる可能性も出てきて、せっかく設定した家族信託が意味をなさない事になります。

その為、受託者の人選は慎重に行うようにしましょう。

⑦ 家族信託は認知症になってからできるか?

今回ご紹介した家族信託は、委託者と受託者による契約で行う信託です。

認知症にも程度がありますので、家族信託を行う事がどう言う事なのかを理解する事が出来るのであれば認知症になってからも家族信託ができると言えますが、その判断は慎重に行う必要があります。

委託者予定の方が認知症の場合は事前に専門家にご相談する事をお勧めします。

⑧ 信託契約書のひな型、フォーマットについて

最近は民事信託、家族信託が少しづつ一般化しており、それに伴ってインターネット上で信託契約書のひな型が沢山紹介されています。

しかし、その中には信託法の趣旨から考えて間違っているものが多々あります。

また、契約書の条文そのものは間違ってはいないのですが、その時その時の事情によって致命的な問題が発生するひな型もあります。

信託は非常に汎用性がある仕組みであり、そのご家庭のご事情に合わせた信託契約書を作成する必要があります。

何の考えもなくインターネット上のひな型(今回ご紹介しているものもそうです)を利用した結果、本当に致命的な問題が発生する場合があります。

信託契約書のひな型を利用する場合は良く考え、自己責任の元利用するようにして下さい。

⑨ 遺留分減殺請求について

家族信託にも民法の遺留分の規定は当然に適用されます。

具体的な例を挙げますと、家族信託を設定した時点の受益者を夫、夫の死亡後の第2受益者を妻、妻の死亡後の第3受益者を長男とした場合、夫の死亡時に妻の取得する受益権と将来、長男が取得する受益権が他の相続人の遺留分減殺の対象となると考えられています。

しかし、これには実は論点があります。例えば、

・遺留分減殺請求権を行う相手は誰なのか?(受託者or受益者)
・遺留分減殺請求権の対象財産は?(信託財産or受益権)
・受益権はどうやって評価するのか?

等々、いくつもの論点がありますが、実は現時点では裁判所の判例がなく、どのような結論になるのかが分かっていません。

その為、信託を設定する場合には相続人の遺留分に配慮した方が良いと言えます。

⑩ 契約書は公正証書で作成する必要があるか?

信託法上、信託契約書の作成については特に制限はありませんので、公正証書ではなくても問題はありません。

しかし、当事者ではない外部の人間、機関に契約書を提示する事もあり、その際に不審点等を突っ込まれないようにする為にも、信託契約書は公正証書で作成した方が良いかもしれません。

 

8.まとめ

家族信託は後見制度や遺言等では出来なかった事が出来る仕組みで、今後様々な財産の管理、財産の引き継ぎ方の場面で注目をあびている素晴らしい制度です。

しかし、まだまだ新しい制度であり、その仕組み自体が非常に複雑でありますので信託の本質を良く理解されないまま家族信託を導入しますと、今は良くても数十年後に大問題が発生する事もあり得ます。

当事務所では相続の専門家として、その具体的な手法である家族信託についても対応しております。財産の管理、承継に関してお困り、お悩みの場合はお気軽にご相談下さい。

 

 

【このブログの著者】

甲斐 智也(かい ともや)
司法書士/上級心理カウンセラー

 

心理カウンセリングの技術を応用して、もめない相続の実現を目指す専門家。

不動産や銀行預金等の相続手続きの他、心理カウンセラーが行う心理療法であり心理学のひとつ、「交流分析」をベースにして、法律と感情面の双方から、相続人間のコミュニケーションが円滑になる為の多角的なサポートを行っている。

元俳優。アクションが得意でTVドラマ出演やヒーローショーの経験もあり。

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