
こんにちは。司法書士の甲斐です。
相続をメインとしている司法書士事務所やその他の競合他社のHPを見ますと、「当事務所の特長」と言う項目がある事にお気づきですか?(当サイトにもあります。)
簡単に言ってしまえば、競合他社との差別化を図る事を目的としたセールスポイントです。
同じような事を書いているようで、良く見るとその事務所ごとの長所が表現されており、非常にユニークなのですが、これらを見ていてふと気がついたんです。

事務所の短所(弱点)がどの事務所も書かれていない・・・。
まぁ、当然と言えば当然ですね(笑)。
自分の短所をわざわざ晒すメリットはありませんので。
とは言え、相続の事を相談しようと思われている方にとっては、各事務所の短所も非常に気なるはずです。
短所はその事務所に依頼するデメリットとなり、相続の事を依頼する判断基準になり得ますので。
そこで今回は、お恥ずかしながら当事務所の短所をご紹介したいと思います。
「どこに依頼しようかな?」と迷われている場合の判断基準にしてみて下さい。
1.スピード感がない
少し誤解を生む表現かもしれませんが、「遅い」と言うわけではありません。
「ごく普通のスピード感」と言う意味です。
当事務所は司法書士が1人で運営している事務所であり、スタッフを何十人も抱えている、早さを売りにしている事務所にはどうしても勝てません。
ですが、無理矢理仕事を入れているわけではありませんので、ごく普通のスピード感を持って、仕事を行っています。

ただし、バリバリ仕事が出来て、レスポンスが相当早いベンチャー企業系のサラリーマン、ホリエモンの様な方から見ると、私は仕事が遅いかもしれません。その点はご了承下さい。
2.イレギュラーな出来事が起こった時に、迅速に動けない時がある。
上記と似ていますが、これも1人事務所ならではの短所です。
1人事務所は何でも1人で判断する事が出来ますので臨機応変度は高いのですが、場合によっては迅速に動けない時もあります。
例えば、

急なんですけど、明日の日曜日に面談をお願いできませんか?
と言うご相談があった場合です。
このような場合は、事前に余裕を持ってお話し頂けましたら臨機応変に対応させて頂きますが、それでも対応が難しい場合があります。
3.安売りはしていない
相続を主な業務としている事務所が、事務所のウリとして一番行っているが、この「安売り」です。
インターネットで少し調べただけでも、この手の事務所は沢山出てきます。
相続登記が2万9,800円とか。
相続放棄が9,800円とか。
確かに、出来るだけ安い費用で済ませたいと思われる方もいらっしゃる事は、私も理解しています。
しかし、必要以上に安売りを行う事は、様々な弊害を生み出す事になります。
例えば、報酬を安くすると言う事は、事務所経営を安定させるために、不必要に数をさばく必要があります。
つまり、余裕が無くなるのです。
その結果何が起きるか?それは質の低下です。
本来、法律の条文や判例、行政上の先例を詳しく精査し判断しなくてはいけない事について、時間をかける事ができないので「まぁ、多分これで良いだろう」と言う曖昧な判断をしてしまうのです。

「相続手続きや相続対策は単純作業ではなく、時には色々な要素が複雑に絡み合い、失敗する事が出来ない手続きもあります。その為、判断を行うのに十分な時間が必要になる事があります。法的な手続きの質を保つために、余裕と言うのは非常に重要になってくるのです。
上記のような理由がある事、また手続きにかかる時間、難易度等を総合的に考慮して、当事務所では適正な報酬を頂く事を価値観としています。
それ故に安売りを行ってはおりませんので予めご了承下さい。
4.まとめ
このように、当事務所は1人事務所ならではの短所を抱えております。
とは言え、どんな事務所でも短所はありますので、ご依頼を考えている事務所の長所も短所を良く見極め、相続のご依頼を行うかどうかの判断を行うようにしましょう。