相続争いの時の遺産分割調停のポイント


こんにちは。横浜市のもめない相続の専門家、司法書士/上級心理カウンセラーの甲斐です。

今回の記事は、遺産分割調停についてご相談されたい方向けの記事です。

(なおご紹介する事例は、良くあるご相談を参考にした創作です。)

被相続人についての相続が開始し、遺産について各相続人間での協議が調わない場合、又は協議をする事ができないときは、各相続人は、遺産分割を家庭裁判所に請求することができます(民法第907条2項)。

つまり、相続人間で遺産分割協議がまとまらなければ、家庭裁判所での遺産分割調停で話をまとめる事になります。

遺産分割調停は、各相続人がその相続について主張したい事を主張し、時には譲歩して、最終的には合意を成立させる事を目的とする手続きです。

あくまで話し合いですので、裁判と比べると非常に自由度が高い手続きとなります。

とは言っても、ポイントを絞って主張していかないと、かえって話し合いが紛糾し、いたずらに時間がかかってしまいます。

そこで今回は、遺産分割調停で主張する上でのポイントをカテゴリー毎に分類してみたいと思います。

 

1.前提問題について

遺産分割調停の前提問題とは、遺産分割を行う前提として、解決、確定しておかなければいけない事項の問題を指します。具体的には、

・相続人の範囲
例えば、とある相続人の婚姻や養子縁組の無効を主張されたい場合。

・遺言書の存否や有効性
例えば、遺言者が遺言作成時、認知症等で意思能力を欠いていた事を主張されたい場合。

・遺産分割協議の存否や有効性
例えば、ある相続人を除いて遺産分割協議が行われた場合。

・遺産の範囲
被相続人名義の遺産について、実はご自分が所有者である事を主張されたい場合。

これらの問題は遺産分割調停の前提問題であり、遺産分割調停では取り扱われず、上記の問題に争いがある場合は、別途民事訴訟や人事訴訟を提起して解決を図る必要があります。

 

2.付随問題について

遺産分割協議は、『誰が何をどのように承継するか』と話し合う事ですが、その付随問題とはこの遺産分割協議以外の、相続人間のさまざまな紛争の事を言います。

例えば、葬儀費用の負担や、被相続人の預金口座から引き出された使途不明金の問題等です。

これらも遺産分割調停の審理対象ではない為、相続人間で合意が調わなければ、遺産分割調停とは別の事件として解決を図る必要があります。

 

3.特別受益・寄与分に関する主張

特別受益や寄与分に関する主張をされたい場合、これらの主張・立証の責任は特別受益や寄与分を主張する当事者にあります。

その為、特別受益や寄与分を主張されたい場合は、その裏づけとなる証拠資料があるかを十分に精査して行う必要があります。

※相続の事について書かれた書籍やインターネットの情報の中には、「ただ主張すれば良い」と言った趣旨の記述が書かれたものがありますが、主張だけではなく、根拠となる証拠も必要となります。

もし当事者が主張・立証ができなければ、それらがなかったものとして取り扱われます。

 

4.感情的対立

相続人間で元々仲が良くなかった場合、被相続人の相続をきっかけに感情的対立が起こる可能性があります。

感情的対立の理由は人それぞれだと思いますが、それだけにとらわれていますと、結果として問題解決まで時間を要する事になります。

その為、感情的対立の問題は、遺産分割協議と分けて考える必要があります。

(最終的に相続人間の感情的対立に配慮した調停案になる可能性もゼロでありませんが、あくまで遺産分割協議とは別問題であるとご理解して頂きたいと思います)。

 

5.まとめ -書面の活用-

調停は中立的な立場である裁判官や調停委員のもと、当事者が話し合い、合意を成立させる手続きです。

「話し合い」なのですが、最近では事前にご自分が主張されたい内容の書面の提出が要求される事があります。

書面を事前に作成する事は大変ですが、裁判官や調停委員が事前に主張書面を精査する事で、問題点が整理できて迅速な手続きを行う事ができると言うメリットがあります。

主張書面を作成される場合は、主張したい内容が上記のどのカテゴリーに属するのかを意識しながら作成すると、要点がきちんと整理された、まとまった書面になると思います。

なお、司法書士は裁判所に提出する書類の作成を業としており、遺産分割調停における主張書面の作成も行う事ができます。

司法書士が書面作成に関与する事で、遺産分割調停において迅速、適切な合意の成立が見込める事もあります。遺産分割調停の事でお悩み、お困りの場合はお気軽に当事務所へお問い合わせ下さい。

 

 

【このブログの著者】

甲斐 智也(かい ともや)
司法書士/上級心理カウンセラー

合格率2~3%台の司法書士試験を、4年間の独学を経て合格。

心理カウンセリングの技術を応用して、もめない相続の実現を目指す専門家。

不動産や銀行預金等の相続手続きの他、心理カウンセラーが行う心理療法であり心理学のひとつ、「交流分析」をベースにして、法律と感情面の双方から、相続人間のコミュニケーションが円滑になる為の多角的なサポートを行っている。

元俳優。アクションが得意でTVドラマ出演やヒーローショーの経験もあり。

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