遺言があれば防ぐ事が出来た相続トラブル

こんにちは。横浜のもめない相続の専門家、司法書士/上級心理カウンセラーの甲斐です。

今回は特別企画として、もし遺言があれば防げていたであろうトラブル事例をご紹介したいと思います。(

なおご紹介する事例は、良くあるご相談を参考にした創作です。)

 

1.相続人が配偶者と兄弟姉妹

【事例】
先月、夫が亡くなりました。私たちには子どもがおらず、義父母も既に亡くなっているので、夫の相続人は私と夫の兄弟3人なのですが、この兄弟が相続に非協力的で非常に困っています。

彼らは、私が夫の財産目当てで夫を騙して結婚したのだから、そんなヤツには協力出来ない、と言っているのです。

勿論、そんな事は無いのですが、彼らは一切聞き入ってくれません。

このまま協力してくれなければ、遺産分割調停や審判を行わなければならず、そうなると弁護士への報酬も発生する事になりますし、正直、今から非常に気が滅入っています。

【解説】
最近は親族間の繋がりが薄れてきており、自分の配偶者と自分の兄弟姉妹が接する機会は1年の内ほとんど無い方が多いのでは無いでしょうか?

この様にあまり接した事の無い方と遺産分割協議を行う事は、非常に苦痛になる場合もありますし、事例のようにあらぬ疑いをかけられては話し合いそのものが困難です。

このような場合に、配偶者に対して全ての財産を相続させる遺言を残しておけば、被相続人の兄弟姉妹には遺留分が無い為、相続手続きにおいてはその遺言のみで進める事が可能となります。

 

2.勝手に海外に行ってしまった相続人

【事例】
私は父に対し、生前に遺言を残してもらうように再三再四に渡りお願いをしていたのですが、父は結局遺言を残さずに他界しました。

私の心配事は三男です。三男は放浪癖があり、気が付けばどこかに旅をして何年も帰ってこない事が良くあります。

父が亡くなった時の葬儀の時に、

「遺産について話し合いたいから、勝手にどこかに行くな」

と注意をしていたのですが、三男はそれを無視してどこかの海外に行ってしまったようで、もう何年も帰ってきていません。

その為、相続手続きが進まずに困っています。

【解説】
このようなケースでは不在者財産管理人の選任申立てを行い、不在者財産管理人と他の相続人とで遺産分割協議を行う事が考えられますが、それにはある程度の費用もかかります。

事例では放浪癖の相続人ですが、実際に遺産分割協議を行わずどこか遠い、他の家族には分からない場所に行ってしまう相続人の話は少なくありません。

その為、まわりの状況を考えずにどこかに行ってしまうような人物が相続人にいるのであれば、遺言を残した方が良いと思います。

 

3.愛人の子どもとのトラブル

【事例】
先日夫が亡くなったのですが、実は夫には愛人がいて、しかも愛人との間に生まれた、認知した子どもがいる事も判明しました。

その子どもは「自分も相続人なのだから、正当に財産をよこせ」と言ってきます。

法律上、相続人である事は認めますが、どうしても私達は納得できず、話し合いも感情的になる為、遺産分割協議が全く進んでいません。

【解説】
ご主人としてみては、愛人との関係を言い出す事が出来なかった為、何もしなかったと思うのですが、残された者達からしてみれば、大迷惑この上ない事です。

感情的な話し合いを極力防ぐ為にも、遺言の作成が望ましかったのかも知れません。

 

4.遺言がある場合のもめ方

ここまでは、遺言が無かった事によるトラブルをご紹介しましたが、実際に遺言があったとしても、相続人間でもめる事はあります。ただそのもめ方が、遺言が無い場合と比べて限定的になります。

① 遺留分に関するもめ事

特定の相続人の遺留分を侵害するような遺言を作成した場合、遺留分を侵害された相続人がもめて来る可能性があります。

しかしそれはあくまで遺留分に関する事でしか争う事は出来ず、もっと言ってしまえば、そもそも遺留分を侵害しないような遺言を作成してしまえば、この点に関してはもめようは無いのです。

② 遺言の効力そのものに関するもめ事

遺言が法律上の要件を満たしていないので、無効だと主張するもめ方です。

しかしこれも、例えば遺言が公正証書で作成されており、医師の診断書も添付されていれば、無効を争う事は非常に難しいでしょう。

このように、遺言がある場合のもめ方と言うは、遺言が無い場合に比べて限定的になるのです。

 

5.まとめ

遺言がある、ない、ちょっとした違いかも知れませんが、相続が発生した後の話が大きく変わってくる可能性があります。

勿論、皆様の家庭状況等によって、本当に遺言を作成すべきか否かは変わってくると思います。

ただし、その判断は中々お一人では難しい事もあると思いますので、遺言の作成に関してお悩み、お困りの場合はお気軽に当事務所にお問い合わせ下さい。

 

 

【このブログの著者】

司法書士
甲斐 智也(かい ともや)
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