相続で弁護士・司法書士が関与した結果、トラブルになった事例

相続トラブル事例

こんにちは。司法書士の甲斐です。

相続に関する仕事を行う士業は様々あるのですが、今回は、主に弁護士・司法書士にスポットを当ててお話をしていきたいと思います。

・弁護士は依頼者の代理人として、他の相続人との交渉
・司法書士は不動産の名義変更(相続登記)の他、各遺産の相続手続き(遺産承継業務)

を行う相続の専門家です。

ですが、場合によっては弁護士や司法書士が関与する事で「もめる相続」に発展する事があるのをあなたはご存知でしょうか?

「いやいや、弁護士も司法書士も難しい試験をパスした国家資格者だから、そんな事あるわけないでしょ?」

と思われるかもしれませんが、実際に良くあるお話しなのです。

そこで本日は、「このような弁護士、司法書士に絶対に依頼してはダメ!」と言う意味も込めて、実際にトラブルになった事例をご紹介したいと思います。

(ご相談者の方にはご了承済みです。また事実関係を一部変更しております。)

1.司法書士が遺産分割協議書を送付したらトラブルになった事例

AさんはとあるB司法書士事務所を訪れ、亡くなった父親名義の不動産について「自分の名前に変更したい。」と相談にやってきました。

B司法書士はAさんの意向を聞き取り、

「Aさん名義にするのだったら、遺産分割協議書に他の相続人の方の署名と実印で押印してもらわないとダメだな」

と思い、遺産分割協議書を作成して他の相続人に送付したところ、これが大トラブルに発展したのです。

どう言うことかといいますと、Aさんは他の相続人と一切遺産分割協議を行っていなかったのです。

Aさんは、

きっと他の相続人達は、自分が亡き父の不動産を相続する事に反対しないだろう

と勝手に思い込み、B司法書士に「自分の名義に変更したい」と告げたのです。

他の相続人としてみれば、勝手にやられては当然怒りますよね?

「いや、これ勝手に突っ走ったAさんが悪いんでしょ?」

と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、司法書士は当然プロとして、きちんと相続人間で、「不動産をAさんが相続する」と言う話し合い=遺産分割協議が行われていたかどうかを確認する義務があります。

その義務を怠って他の相続人に遺産分割協議書を送付してしまったのですから、B司法書士にも落ち度があるでしょう。

この結果、Aさん含め相続人全員は信頼関係が崩壊、泥沼の紛争状態に突入し、約1年半かけて遺産分割調停、審判まで行ったそうです。

司法書士がきちんと確認を行えば、時間とお金を無駄にする事はなかった事例です。

2.遺産分割協議で弁護士が介入しトラブルになった事例

今回の登場人物はCさんとDさんの兄弟です。

二人は亡き父の相続について、遺産分割協議をおこなっていたのですが、話し合いが平行線になった為、Dさんが弁護士を代理人にしました。

Dさんは父の介護等を行っていた為、いわゆる「寄与分」を主張しています。

Cさんは特に介護等は行っていないのですが、どうしても遺産が多く欲しい理由がありました。

この状況で弁護士が介入しますと、Cさんの主張には法律上の根拠がないわけですから、当然弁護士は話し合いを一方的に優位に進めます。

弁護士の強気な態度に嫌気がさしたCさんは、(本当はダメなのですが)Dさんに直接話しをして、遺産が多く欲しい理由とその他本心を洗いざらいDさんに語りました。

Cさんの本心を知ったDさんは「それだったらしょうがない」と、Cさんに有利な話し合いを行ってほしいと弁護士に告げたのですが、弁護士は激怒してまた話が平行線に戻ってしまいました。

弁護士が激怒した理由、何だか分かりますか?

勝手に相手と話し合ったからではないんです。

依頼者であるDさんにとって不利な話し合いを行ったから激怒したんです。

弁護士の報酬体系として、成功報酬と言うものがあります。

依頼者が得た利益が増えれば増えるほど、弁護士の報酬が増える仕組みなのですが、事例のように依頼者が依頼者にとって不利な話し合いを行おうとすると、弁護士の報酬が当然減ります。

その為、この弁護士は激怒し、依頼者の意向を無視して、前よりもさらに強気な態度でCさんに接しているようです。

その結果、仲直りしかけたCさんとDさんの仲も最悪な状態になっているそうです。

3.まとめ -弁護士・司法書士だからと言う理由『だけ』で信用してはいけない

以上、相続で弁護士・司法書士が関与した結果、トラブルになった代表的な事例をご紹介しました。

お気づきかと思いますが、このようなトラブルになる原因のほとんどが、弁護士・司法書士側のコミュニケーション能力や想像力の欠如の問題です。

特に遺産分割協議の紛争の場合、色々な方のお話を聞く限り、

「依頼人の利益を最優先すればそれで良い。相手の事なんて知らない。当事者の今後の人間関係なんて知らない」

と言うスタンスでお仕事をされている弁護士の方が多いように感じます。

(その為、紛争とは直接関係がない、相手方の人間性までを否定される方もいらっしゃるみたいです。)

確かに、法的紛争と言うのはそう言った側面があるかもしれません。

しかし、依頼者の今後の生活の事を考えるのも、依頼者の利益となるのではないでしょうか?

また、弁護士・司法書士に依頼される方も、弁護士・司法書士と言う理由『だけ』で信用しないようにして下さい。

(当然、私も含めてですよ。)

弁護士も司法書士も人数が増加しており、コミュニケーション能力が欠落した、質が低い者も残念ながら一定数存在します。

弁護士・司法書士に相談、依頼する際はその資格に惑わされず、「一人の人間として信用する事ができるのか?」をしっかりと確認するようにして下さい。

【本サイトでは、相続手続きや家族信託について網羅的に解説しています。今後のご参考にもなる情報でもありますので、よろしければブックマーク等を行い、後からでも閲覧できるようにする事をお勧めします。】

 

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この記事の執筆者

横浜市泉区の司法書士です。法律・老後資金・感情等多角的な視点から、自分らしい人生を送る為の認知症対策、相続対策をご提案します。元俳優/福岡県北九州市出身/梅ヶ枝餅、かしわめし弁当が大好き/趣味は講談/

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横浜相続困りごと相談室(司法書士甲斐智也事務所)
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